誰かが見てる

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きっとインターフォンを押したら
「ごめん！2日間寝てた！」って寝癖だらけの頭でニコニコ笑いながらあいつが出てくる


そう思った
いや願ったの方が正しいかもな


でもそんな俺たちの願いはすぐに崩れ去った


隼の家のポストには3日分くらいの新聞が詰め込まれていた

俺達はすぐにインターフォンを押したけど中からはなんの音も聞こえない


『おい！隼！？』


涼太くんがドアノブに手をかける


涼「…空いてる」


俺たちは恐る恐る隼の家に入っていった

片付けられていない散らかった部屋
そこに隼の姿は無かった

だけどその代わりに俺たちは見ちゃ行けないものを見てしまったのかもしれない


メ「ねぇこれって…」


メンさんが指したのは紙が散らばったテーブルの上の付いたままのパソコン


【高校2年生 中野 あゆささん誘拐事件】


見出しとともに誘拐された子の全身写真が貼ってある


裕「この紙よく見たら全部新聞の切り抜きやん」


裕太くんが散らばった紙をすべて集めて亜嵐君に見せた


亜嵐君は険しい顔でその記事を一つ一つ読んでいく



亜「全部パソコンと同じ事件のことが書いてある…」


俺は部屋を見回した
ちょっとだけ空いたクローゼットが無駄に気になって開けてしまった

そして俺はすぐに後悔することになった


『おい…嘘だろ』


そこにあったのは若い女性用の洋服
それに写真に写っているのと同じ高校の制服だった


亜「まじかよ…」


涼「まさか隼が？」



涼太くんはあえてその先を言わなかった


でも言わなくてもこの場にいるみんなが涼太くんと同じことを考えていた


メ「とにかくヒロさんに報告「だめだ！！」」


メンさんの提案に被せるようにして亜嵐君が言った



メ「なんで！？亜嵐！」


亜「もし本当に隼が犯人だとしたらヒロさんに報告したら確実に警察沙汰になって隼は捕まる俺は隼を刑務所にいれるなんて絶対に嫌だ」


裕「で、でも これからどーすんねん！テレビとか、ライブだってあるやん！！」


亜「とにかく俺たちだけで隼を探そう」





なぁ隼

きっと何かの間違いなんだろ？
お前は犯人じゃないんだろ？
早く帰ってきて俺達に説明してくれよ…

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