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エルザのことは好きだ、でも同時に少し恨んでもいて、感謝もしている、ちぐはぐな心のモヤモヤはいつまでたっても晴れない。
みちるがはるかを知るきっかけは別にあった、でもみちるがはるかと出会うきっかけを作ったのはこの宛名のエルザだった。
当時からみちるが僕に言えない何かをしている事を僕は知っていた。
僕も沈黙が迫る赤い世界の夢を見た、けれど僕ではみちるを助けられないことも、みちるが探しているのが僕でないことも気付いてた。
みちるは自分が探しているその相手が誰かを知っていた、無意識に調べてしまうほど、そして導かれるようにその日はやって来た。
「陸上大会で天王はるかと走ることになったからよかったら話せる時間作ろうか？」
その言葉を聞いたみちるは嬉しそうに頷いた。もちろん僕も付いて行くことにした。
競技ははるかの圧勝、一目見てわかった…あぁコイツだ、僕が立てない場所に立つのは、僕が欲しいものを持って行くのも持っているのもコイツだ。
みちるがはるかと話している時、ひどく嫉妬していたのを覚えている。エルザ曰く般若みたいな顔だったそうだ。
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ー当時はるか視点ー
ー「風の騒ぐ音が聞こえるんじゃない？」ー
彼女が言ったことが頭の中から消えない、「バカバカしい」とそれを振り払うように足早になる、角を曲がった時〈どん〉と前から来た何かとぶつかった。それはまだ小学生くらいの女の子だった。
「ごめん！君大丈夫？」
『あう〜、大丈夫ですぅ』
「考え事してて、本当にごめん」
『私も前見てなかったので、すみませんです』
手を差しその子が出し立ち上がるのを手伝うと、目があった、ひどく綺麗な空の色をしていた。その目がじっと僕を見ていた。
『(じーーーー)』
「何？」
『風の匂いがする』
「！」
『あ！いけない！人を探しているんでした！失礼します』
「待って君は『さよなら！』」
不思議な女の子だった。さっきの海王みちるとは違う、妙な胸騒ぎ。
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Vacancy(プロフ) - みりんさん» ありがとうございます！この話はずっと昔から書きたいと思っていたものなので楽しんでいただけてとても嬉しいです、構成が難しい話もありますが完結できるよう頑張ります！ (2021年4月13日 20時) (
レス) id: e3f2568b7e (このIDを非表示/違反報告)
みりん - ハイペースの更新ありがとうございます。いつも楽しみにしています！ (2021年4月13日 19時) (レス) id: f0c9643fb2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Vacancy | 作成日時：2021年4月4日 18時
