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「私と燐火がはじめて会ったのは、まだ私がはるかと出会う前だったわ」
少し絵の構想に煮詰まっていた私は気分転換に公園を歩いていたのそうしたら可愛い猫を見つけてその子の絵を描こうと抱き上げた時に運悪くガラの悪い人に捕まってしまったの
「何か？」
「嬢ちゃん暇そうだな、良かったら俺と遊ばねぇか」
「すみませんがこれから用事がありますので失礼します」
「そんなつれねぇ事言わねぇでさ」
「ふみゃあぉ!」
ガリッ
「痛って！このクソ」
「何をするの！？」
「みゃあ」
猫に手を引っ掻かれた男は逆上してその子を掴んだと思ったら近くの池に投げ入れたの
「ああ！なんて事をっ！」
バキィ
「ぐは！」
助けを呼ぼうと大声を上げようとしたその時、物凄い勢いでその男を文字通り殴り飛ばした人が居たの、それが燐火だった。
気絶した男そっちのけでそのまま池に飛び込んだ時は驚いたわ、その子猫も燐火も無事だったから良かったけど、後先考えないのは昔からだったのね。
「にゃー」
「よかった。貴方は大丈夫？」
『うん』
「貴方、無茶するわね」
『だって、助けてって言ったから』
「え？」
『君が、助けてって言ったから』
「私が？」
『うん、大丈夫…ボクが守るよ』
「……変な人ね、でも…ありがとう」
『へへ』
それが私と燐火の出会いだった。
「それから燐火が私の学校に転入してきてクラスも同じだったから不思議と一緒にいる事が増えたわ、その頃はまだお互いに忙しくはなかったから」
「へぇ〜なんか羨ましいですそういうの」
「そお？」
瞳を輝かせながら頷く彼女がなんだか可愛くて今の私にはとても眩しく見えた。
「月野さんだったかしら？」
「うさぎって呼んでください」
「そう？じゃあうさぎ」
「はい！あ」
気をつけをして返事をする彼女、うさぎがなんだかおかしくて笑ってしまう。
「うさぎにはいないの？そういう人」
「へ？！」
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『リサイタル？』
ー「えぇ、今夜なんだけど一緒にどうかしら？」ー
『行く！』
電話の向こうからの誘いを断る理由はもちろんない
ー「良かった、はるかも来るから良かったら聖火ちゃんも一緒にどうかしら？私も久しぶりに会いたいし」ー
『予定ないから大丈夫だと思うけど、一応聞いてみる』
ー「お願いね、それじゃあまた今夜」ー
『うん』
受話器を戻してすぐリビングに居る聖火を呼びに行く
『聖火！支度して出かけるよ！！』
『は？』
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Vacancy(プロフ) - みりんさん» コメントありがとうございます。頑張ります！ (2021年3月27日 3時) (
レス) id: e3f2568b7e (このIDを非表示/違反報告)
みりん - 最近更新されている小説がないので嬉しいです。続き楽しみにしてます！ (2021年3月25日 11時) (レス) id: d6194d3cf0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Vacancy | 作成日時：2021年3月25日 0時
