覚えてる? リク ページ38
眠いんだけどと文句を言うAを何とか引き止めてソファーに座らせると、自分の携帯を開いてさっきの写真を探した。でもさっき撮ったはずの″Aちゃん″の写真は携帯に入っておらず、誰の携帯にも事実証拠は残っていなかった。
今日1日あったことをAに話すと疑いもせずうんうんと頷く様子から、夢でないってことは確かかと思う。
『寝てる間に長い夢見てた。』
ト「じゃあ...覚えてる?」
『フレンチトーストはもう少し弱火の方がいいっすよ』
カ「A〜!!!」
思わず抱き着くと髪の毛をふわふわと撫でてくれた。やっぱり大人のAが1番安心する...
キ「ほんとに過去のお前が来てたって事になる?」
『いや、確証はないけどあれがもしほんとに過去の私なら、多分ここに私は居ない。戻った先の現実に絶望して未来が変わってるはずだと思うよ?今ここに私が居るって事はつまり現実であって現実でないって言うことだね。』
キ「...むずぅ!?もっと噛み砕いて?」
『めちゃめちゃ簡単に言うと明晰夢』
ト「でも俺らは寝てない」
『カールなんとかって人が提唱した″シンクロニシティ″でしょうね?私の夢の中の深層心理が水溜りチームの深層心理とシンクロした。まぁ、その...私が子供の頃に出会ってたかったなって思ったのが不思議な形で実現したって感じですね...』
ト「全然意味が分からん...」
『だから現実であって現実でない事です。事実携帯に写真は残ってない。それは現実でないことの証明であると思います。でも、全員全く同じ記憶を持ってるということはつまり現実にあったと思われるってことですね。めちゃくちゃ空気読まない話をするとすれば全員が幻覚を見てたと思うのでガス漏れとかの心配をする方が先かと。』
寝起きとは考えられないほど饒舌に現実的な案を和やかに話すAに一同キョトン。
『なんでそんなに冷静なの?って顔?』
カ「う、ん...」
『んー私は夢でも幻覚でも私の中の事実は、あの時可愛がってもらった私はすっごく幸せだったってことだから、なんでもいい。』
カ「...よかった?」
『うん、子供相手にちゃんと出来るなら子供作っても心配ないなって思ったし』
カ「何それ!?テストされてたの!?」
ト「ははっ、うるせぇ笑」
『だから、迎えに来てくれてありがと』
俺の肩に頭を乗せた彼女は幸せそうに微笑んだ。
カ「...てかぁ!初対面の男に結婚するとか言うな!!」
『ガキに説教しろ、デレデレな癖に』
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ぴあ(プロフ) - うゆさん» まだ続く予定です。よろしくお願いします! (2019年10月8日 0時) (レス) id: 84b390d948 (このIDを非表示/違反報告)
うゆ - このお話永遠に終わらないでほしいです!! (2019年10月7日 12時) (レス) id: 9f9495639b (このIDを非表示/違反報告)
ぴあ(プロフ) - yu;na___さん» リクエストありがとうございます。チーが理不尽に怒ると言うリクエストですが、チーは理不尽に怒られる事に多大な嫌悪感を抱いているキャラ設定なので、すごくしょぼいお怒りなら書けます。それで良ければ是非書かせていただきます! (2019年7月16日 8時) (レス) id: 84b390d948 (このIDを非表示/違反報告)
yu;na___(プロフ) - こんにちわ!!いつも楽しく読ませて頂いてます^^* 突然なんですが、リクエストお願いしたいです!!ふぅチーで、チーが理不尽にふぅちゃん怒っちゃう、みたいなお話を見たいです!!お時間があればぜひ、お願いします^^* 漠然としててごめんなさい(><) (2019年7月15日 11時) (レス) id: 335756cb31 (このIDを非表示/違反報告)
ぴあ(プロフ) - 瑠花さん» リクエストありがとうございました!そしてハッピーバースデーでございます! (2019年7月15日 9時) (レス) id: 84b390d948 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴあ | 作成日時:2019年6月26日 21時