だらしない妻と神経質な夫 10

辛いくまさん ページ10

なっちゃんはすんなり寝たのに双子が寝ないから抱っことおんぶでダイニングに入ると、カンタくん、富永さん、キイチの3人がお腹をさすって苦しげな顔してる。


『晩御飯何がいいっすか〜？』

キ｢今は晩御飯の話すんな...｣

『何？笑』

カ｢お腹痛い...｣

『どした？冷えちゃった？』

ト｢お前辛いの得意だっけ？｣

『あーめっちゃ嫌な予感すんなぁ...』

ト｢ハリボーのめっちゃ辛いグミ出たから食ってみん？｣

カ｢辞めな！？ほんとに！｣

ト｢チー何やかんや根性あるからさ。｣

『根性だけは自信ありますけど』

キ｢お前が倒れたら家事どうすんだよぉ...｣

『お前私の事舐めてんな？やったらぁ！！！』

ト｢よっ！！流石俺の後輩！｣

カ｢ねぇー！ほんとに辞めな！？｣


キイチが場所を変わってくれて、富永さんとカンタくんが双子を抱いてくれた。優しい。目の前に置かれたグミ(?)はちっちゃくて可愛いくまさん。


『パッケージ見てなかったら美味しそうですけどね』

ト｢え、ほんとに大丈夫？笑｣

『なんすか急にめっちゃ心配し出すの...』

ト｢まじで辛いぞ？てか、痛いぞ？｣

『痛いの得意です』

カ｢考え直さない？ほんとにやばいよ？｣

『もうそんな止められたら気になってきたわ...分かりました！自己責任で今から食べます！先輩に言われたからじゃないです！』

ト｢1回牛乳飲んどこ？｣

『え、そんなにです？笑』

ト｢まじで俺お腹痛いもん｣


進められるままに牛乳を飲み干してグミを開封。次に何か言われる前にと口に放り込んだ。


カ｢ほんとやばい！！ぺーしなさい！｣


3回噛むまでは全然平気だったのに、急に舌に刺さってくる痛み。


『あー嫌いなタイプだなぁこれぇ！！！』

カ｢だから言ったじゃん！！｣

『痛いなぁこれ...めっちゃ痛いなぁ...飲むの怖いなぁ...』

ト｢ええ！？お前まだ口の中に持ってんのにその冷静さ！？｣

『飲み込むのこえーんすよ！！あーめっちゃ辛い！！！！腹立つ！！』


何とか飲み込むけどかなり色んなところが痛い


『食道が燃えてる！！！』

キ｢馬鹿お前早くヨーグルト飲め！｣

『%△#?%◎&@□!』

カ｢何？笑｣


言葉を発する時間すら惜しい。カンタくんが持ってたヨーグルトドリンクを口に流し込んで口の中のひりひりをとりあえず何とかする事にした。


『...あの、私、授乳中なんですけど』


3人ともの視線が集まってぎょっとした顔されるともう怖すぎるんだけど...


『え？なんも言ってもらえない...』

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