だらしない私と神経質な彼 9

ハネムーン何処行きたいの？ ページ42

晩御飯を食べ終わって洗い物してるAの隣で拭きあげる係をやりながら喋ってた。こういう時間大事にしたいって思えるようになったなぁ...


ト｢あ、ちょうどいい所にカンチー｣

『ちょうどいい所に缶切りみたいに言わないで下さい』

ト｢韻踏んでんじゃん｣

『ラッパーの私が出ちゃいましたじゃないんすよ』

カ｢なんですか？｣

ト｢ハネムーンどこ行くの？｣

『は？暇かよ』

ト｢タメ語ぉ！｣


遠いからって俺を殴ってくるトミー。いや、俺可哀想じゃね？


『結婚式挙げるだけでもやばいのにハネムーン行くの暇かよぉ...』

カ｢行こうよ｣

『やだよ』

ト｢カンタの予想何処だっけ？｣

カ｢えー？Aが行きたがるとこでしょ？姉ちゃんとことか？笑｣

『あ、言うの忘れてたけど私お姉ちゃんに会いに行ってくる』

カ｢...その話は絶対に後で尋問するからな？｣

『怖え〜』

ト｢俺の予想はハワイね？｣

カ｢で、何処だったらハネムーン行ってくれんの？｣

『皆で楽しいとこでしょ？』

ト｢まだ何も言ってないのにみんなで行くこと前提なのな？笑｣

『え？2人で旅行ってまじの暇人ですよね？そんなもん老後でいいっすよ』


その発言めっちゃ嬉し...泣いちゃいそう...


ト｢カンタにナイスヒット笑｣

『ん？なに？』

カ｢老後も俺と一緒に居てくれるんだと思って｣

『はっ！頭が高かった？』

カ｢そんなわけないでしょ、嬉しかったの。ありがと｣


ぽんぽんと頭を撫でると視線はふらりと泳ぎ急に食器に目を落とした。


カ｢急にお皿気になっちゃった？笑｣

『うるさい』

ト｢ひひひっ、それでどこ行くんだ？｣

『えー...何処でも連れてってくれます？』

ト｢何処でもいいよ？主役はお前らなんだから｣

『じゃあ...無人島行きたいっす』


人って驚き過ぎると声が出なくなるって言うけどまさにそれ。驚く程の静けさ。トミーのカメラを奪って俺らを映すAは流石YouTuberの後輩...じゃないから。


カ｢...え？聞き間違えた？｣

ト｢まじ？お前まじで言ってんだとしたら本気でYouTuberなった方がいいぞ？｣

『え？駄目ですか？無人島。』

カ｢本気で言ってる？｣

『本気で言ってるよ？なんで？無人島皆好きじゃん？』

カ｢分かった分かった、無人島は普通に行こ？ハネムーンとは別！｣

『んー、日帰りでもいい？』

カ｢あ、馬鹿なの？笑｣

『いやいや...ハネムーン行ってる暇あったら動画撮れるじゃん...』

ト｢お前なんか色々とミスってるわ笑｣

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