だらしない私と神経質な彼 9

スタジオ ページ35

今日はスタジオでBe freeのレコーディングだから水溜りオールメンバーで来てるんだけど、婚約してからたーくんと会うのは初めてだ。


た｢お、おはよう！｣

『はよー』

カ｢おはようございます｣


たーくんはウキウキしながらカンタくんを見つめてて、富永さんはひひって笑ってカンタくんを押した。Pさんなんてすぐカメラを回すプロになってるわ。


カ｢...Aさんと結婚させて下さい！！！｣

た｢お断りします！！！｣

カ｢ええええ！？｣

た｢やだ｣

カ｢Aじゃないと俺無理なんです。だから許して欲しいです...｣

た｢結婚したら何してくれる？｣

カ｢な、何とは...？｣

た｢んー、何かなぁ？｣


仕方ない。ここは助け舟をだそう。カンタくんの腕を組んで口を開く。


『孫を見せるとかどう？』

た｢うわー！それは見たい！許可！｣

『やったね！』


いえーいってハイタッチしようと思ったらカンタくんは顔が真っ赤だ。おいおい、いつももっとやべぇことしてんだろうよ？


『あ、ごめん、やっぱなしかも。カンタくんどうやら乗り気じゃないわ』


呆れたように手をヒラヒラさせると人が変わったカンタくんに手を握られた。


カ｢お約束します...望むのなら何人でも。｣

た｢ひひっ、お前はいい男ゲットしたじゃ〜ん？笑｣

『でしょ？富永さんのおかげ』

た｢ありがとうございます｣

ト｢いえいえ、こちらこそありがとうございます｣

『...もう手離してくれていいよ？』

カ｢遠慮しなくていいよ｣

『ごめん遠回しすぎたかな？離せっての。』

カ｢あれ？伝わんなかった？やだって言ってんの。｣


こりゃダメだ。手を繋いだままスタジオに入ると引っ張るなって！って怒ってくるカンタくん。やかましいわ！


ト｢今日ずっとカメラ回してていいっすか？｣

た｢おー好きにして？｣

『たーくんセッションしよ！』

た｢お前はいつになったらパパって呼んでくれる？｣

『んー、結婚したら？』

た｢だとしたらさっさと結婚してくれ｣

カ｢っし！！｣


たーくんとセッションしてBe freeも撮り終えた。ラファオワと呼ばれた彼等がスペシャルゲストだ。アフロの彼はどうやらグイグイ系の性格になってるらしい。


カ｢婚約したらしいじゃん？｣

『素敵な人と』

カ｢へー？俺とどっちがいい？｣

『考えさせて？...どっちも！』


思い切り抱き着くと香りはカンタくんだ。なんだかネタばらしされた気分...


ト｢こっちの姿で正当にボコそうかな...｣

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