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軋む身体を起こすと頭がグラグラする。首が据わっていない子供のように首を曲げて何とか重力に逆らうとベッドから起き上がった。口の中が気持ち悪い。キュッと喉が絞られるような感覚がして壁を伝い何とかトイレに入ると耐えること無く吐き出した。ゲホゲホと咳をしながら動けずに居ると背後から大きな声が響いた。
キ｢A！？大丈夫なの？まだ出そう？｣
『ん、気持ち悪い...』
キ｢水持って来るから待ってて。｣
『ごめ...ありがと、』
水をと言ったのに向かったのはキッチンじゃなくて子供部屋。ほんの数秒後駆け足が聞こえてきて背中に手が触れた。
カ｢ごめんごめん、しんどかったね...傍にいれなくてごめんよ。｣
『きたないよ...』
カ｢2回のつわりを見届けた俺に言っても響かないよ｣
『たしかにぃ...』
嗚咽は出るものの、吐けるほど食べてないから苦しいだけで涙が止めどなく溢れかえる。冷や汗が首やお腹を伝い、元々かいていた汗のせいで身体中が不快だ。そんな時にキイチが水を持ってきてくれた。
キ｢これ飲んで吐いちゃおう｣
カ｢これ飲める？｣
2人に介護されながら水を飲み込んだものの、今度は嗚咽が上手く上がって来ない。しかし気持ちは悪いもので次第に息が乱れてくる。
キ｢A、息吸って｣
言われるままに息を吸い込むとキイチは2回拳で背中を叩いた。外からの刺激で誘発された胃が収縮して、吐こうとした呼吸に混じって水が出て来た。
『...過去一楽に吐いた』
キ｢吐いといて感想それかよ笑｣
カ｢流石嘔吐処理のキイチ｣
キ｢その役職嫌です笑｣
『ありがとキイチ...』
涙と涎と汗でぐちゃぐちゃな顔をカンタくんは嫌な顔1つせず拭いてくれて寝室まで連れて行ってくれた。
『今何時...』
カ｢今20時。ちょうど寝かし付け終わったとこ。｣
『うそ、そんな寝てたの...？』
カ｢何回か覗きに来たんだけど恐ろしく静かだったから多分深く眠ってるんだろうなと思って起こさなかったの。｣
『ごめんね、忙しいのに...』
カ｢ありがとうがいい｣
『ありがと...』
カ｢どういたしまして｣
ちょっとまってて、と出ていったカンタくんはお茶碗とスプーン、そしてレジ袋を引っ提げて戻ってきた。
カ｢俺とトミーで雑炊作った！｣
『うそ、すごい...』
カ｢鮭と人参と卵とネギとトッピングに梅！｣
『わざわざ作ってくれたの？』
カ｢ついでに日常も撮れたから！｣
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ぴあ(プロフ) - 杏果さん» 検索ボックスの下に(R 18のみ)というフィルターがありますのでそちらを押してもらえると見つかりやすいです。勿論ですが18歳以下の方は見れませんのでご了承ください。 (2021年3月9日 8時) (
レス) id: e3e12464ab (このIDを非表示/違反報告)
杏果(プロフ) - 読みましたっ！面白かったです！ 番外編（裏）も読みたいのですが、どうやったら見つけられますか？（頑張って探しても見つからない…） (2021年3月6日 20時) (レス) id: eddee466ca (このIDを非表示/違反報告)
ぴあ(プロフ) - るちさん» コメントありがとうございます。私が今長編として書かせていただいている 3000/時 という作品には東海オンエアさんを沢山登場させていますので良ければご覧下さい。短編集まで閲覧ありがとうございます！ (2020年12月2日 8時) (レス) id: e3e12464ab (このIDを非表示/違反報告)
るち(プロフ) - 長期更新お疲れ様でした！番外編を含む全てのお話とても楽しませて頂きました！短篇集も拝見しているのですがぴあ様が書かれる東海オンエアのお話がもっと読んでみたいです…！ (2020年11月30日 23時) (レス) id: 4031c8ca36 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki(プロフ) - 久しぶりにこの2人？の新しいお話読めて嬉しいです！ (2020年11月17日 3時) (レス) id: 252584ae2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴあ
| 作成日時：2020年7月12日 8時
