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カ「は?聞いたところで意味が分かんない。」
キ「脳みそどっかおかしいよ、ぶん殴ったら更生する?」
カ「なんでまずどっか行こうとする?責任って言葉知ってる?」
キ「カンタさんがお母さんに似たねとか言うわけねぇだろ失礼か?」
『はい...ごめんなさい...』
説明を終えて早15分、未だ彼らの怒りは収まらずそれどころかヒートアップしてる気すらする。
カ「それでここまで来たんだ?へー?楽しかった?」
『いいえ...』
カ「味噌カツ美味しかった?温泉気持ちよかった?足湯は?お酒は?1人で旅行して息抜きになった?ん?」
『なってないです...』
カ「ただのお金の無駄。一言俺かキイチに言えばいいことを勝手に家出して俺らに見つかって怒られて、頭良くてもここまでは考えられなかった?舐めてんの?携帯切ってりゃ見つからないと思った?自分がどれだけ認知されてるか分かってないの?それでもほんとにYouTuber?」
カンタくんがここまで一方的に叱るのは初めてだ。いつも私の気持ちを優先する彼をここまで怒らせたのは私だけど、どこか他人事のようにぼうっと彼を見つめていた。
カ「なんでここきたの」
『...分かんない。来たくなった。』
カ「へー、楽しそう羨まし〜」
『...ごめんなさい』
キ「A、お前が俺を逃げ道として...子供3人を預ける頼りとして使うなら親友辞める。」
『キイチ...』
俯いてた彼が顔をあげたと思えば私を睨み付けて、そして私の頬に渾身の一撃を食らわせた。まさかのビンタに目を見開くと彼は私の胸ぐらを掴んだ。
キ「子供を捨てる度胸もねぇ癖に勝手に出ていくな!頼むから、勝手に出ていくな...」
泣きながらそう言ってくれるキイチと黙って私を見つめるカンタくん。きっと凄く傷付けたんだろう。
『ごめんなさい...』
カ「...ほんとに帰りたくないなら今出てって。」
『...帰ります』
カンタくんが伸ばした手を掴むと勢い良く引き寄せられて彼の腕の中に収まった。私の一番安心する場所。身体が次第に震えだして、今日の家出がどれだけ怖い行動だったかようやく分かった。
『ごめ、なさい...ごめんなさい...』
カ「もう二度とこんなことしないで」
必死に頷くと彼は私の頬を強い力で抓った。
『いひゃい...』
カ「これはなっちの分。」
それから更に両手で頬を抓る。
カ「これはみーはーの分。」
そして最後に触れるだけのキスをくれた
カ「これは俺の分」
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ぴあ(プロフ) - 杏果さん» 検索ボックスの下に(R 18のみ)というフィルターがありますのでそちらを押してもらえると見つかりやすいです。勿論ですが18歳以下の方は見れませんのでご了承ください。 (2021年3月9日 8時) (レス) id: e3e12464ab (このIDを非表示/違反報告)
杏果(プロフ) - 読みましたっ!面白かったです! 番外編(裏)も読みたいのですが、どうやったら見つけられますか?(頑張って探しても見つからない…) (2021年3月6日 20時) (レス) id: eddee466ca (このIDを非表示/違反報告)
ぴあ(プロフ) - るちさん» コメントありがとうございます。私が今長編として書かせていただいている 3000/時 という作品には東海オンエアさんを沢山登場させていますので良ければご覧下さい。短編集まで閲覧ありがとうございます! (2020年12月2日 8時) (レス) id: e3e12464ab (このIDを非表示/違反報告)
るち(プロフ) - 長期更新お疲れ様でした!番外編を含む全てのお話とても楽しませて頂きました!短篇集も拝見しているのですがぴあ様が書かれる東海オンエアのお話がもっと読んでみたいです…! (2020年11月30日 23時) (レス) id: 4031c8ca36 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki(プロフ) - 久しぶりにこの2人?の新しいお話読めて嬉しいです! (2020年11月17日 3時) (レス) id: 252584ae2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴあ | 作成日時:2020年7月12日 8時