挙式 ページ37
大きな扉の前に私達は待ってる。式場の方がニコニコと笑顔を促してくるけど、そんな事言われても無理あるよ？パパによってベールがかけられた私は必死に彼の腕を掴む。
『離さないで...転けるから...』
た｢任せろ。完璧にエスコートしてやる。｣
｢それでは...行ってらっしゃいませ！｣
扉が開かれると立ってる参列者の姿が見える。前が見れない。ゆっくりと指定の位置まで歩き共にお辞儀をした。
顔をあげた瞬間見えるのは真っ白のタキシードを着たカンタくんで、今すぐに彼の元に走り出したい欲を抑えるのにはかなりの自制が必要だった。彼の目もまた真っ直ぐに私を見ていて、驚きと愛おしさが混じりあってるような顔してる。
1歩、また1歩歩く度に聞こえる綺麗...と呟くような声はもう聞こえない。ふと横を見るとキイチが私を見てた。親指立てた彼を見て初めてこれが現実だと分かった。口パクで″ありがとう″と伝えると、″どういたしまして″とそっぽを向かれた。ありがとう私の親友。
パパを見ると嬉しそうに私を見ていて急に自分が誇らしくなった。あと3歩だ...2歩、1歩。そして彼は1歩を踏み出した。私の左手は彼の右手に預けられて、私のパパはカンタくんの肩をぽんと叩いた。
カ｢...すっごく綺麗｣
『泣かさないで...』
一言交わして向かい合うと、式が始まった。指輪の交換をして、私の薬指にあった婚約指輪は外され、カンタくんプレゼンツの結婚指輪がはめられた。リハーサルでは噛み噛みだったカンタくんの誓いも声が小さいですと言われた私の誓いも流れるように上手く進み、1番のお仕事が今始まる。
軽くお辞儀をするように頭を下げられるとベールが捲られた。カンタくんは凄く緊張してるようで手が震えてる
『...大丈夫。』
彼の手を優しく包むと、カンタくんはふいっとそっぽを向き顔を隠した。参列者からはちょっとした笑いが起きてる。そして流れるように私の頬に手を添えて今までで1番優しいキスが送られた。ちゅっと小さなリップ音で我慢出来なくなったのは私で、思わず彼の手を引きもう一度軽いキスを送った。割れんばかりの拍手の中私はカンタくんしかもう見えてない。
カ｢...見すぎ｣
『チェリーかよ...』
カ｢馬鹿！こんな所でやばいこと言うな...｣
『水溜りボンドカンタ結婚説』
カ｢立証じゃん笑｣
小声で交わされる軽口の後私はカンタくんに掴まり歩いていく。こんな幸せな結婚式他には無いよね？
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ぴあ(プロフ) - n.uさん» ありがとうございます！その後のカンチーも連載中ですのでそちらもよろしくお願いします！ (2019年8月7日 18時) (
レス) id: 84b390d948 (このIDを非表示/違反報告)
n.u(プロフ) - 最初から最後まで飽きない作品でした。連載お疲れ様でした！ (2019年8月7日 17時) (レス) id: be42d432ec (このIDを非表示/違反報告)
ぴあ(プロフ) - ぴさん» 楽しんでいただきありがとうございます！ (2019年7月19日 14時) (レス) id: 84b390d948 (このIDを非表示/違反報告)
ぴ(プロフ) - 最後かなりときめきましたぁーーーー！！！楽しみにずっと見てた甲斐がありましたぁ！！ (2019年7月19日 12時) (レス) id: f2a0ee3fb7 (このIDを非表示/違反報告)
ぴあ(プロフ) - ぴぃさん» ありがとうございます！嬉しいです！ (2019年4月14日 10時) (レス) id: 84b390d948 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴあ
| 作成日時：2019年3月16日 11時
