7話『冷めロンチーノ』 ページ8
「ところで、A。俺はどこで寝泊まりすりゃいい?近くに宿あるか?」
『あーできればここに泊めたいんだけど、親の許可下るかな…』
気づけばもう8時半過ぎ。昼には親も起きるだろう。
「いやそこまでしなくても!俺外でも大丈夫だぞ」
『うーん…エースの存在がバレちゃマズい。あとその服装も。』
現在のエース→半裸ハーフパンツ
「服着りゃいいだろ?」
『いや変装とかもしないとダメだ。エースかなり有名だし…』
「バレねェだろ。俺ってここじゃ架空の存在なんだろ?」
『…それはどうだろう。何故かエースを最初見た時なんかこう、ビビッときたんだ。本物のエースだ!!って』
「いや気の所為だろそれ」
困って頭を搔くエース。
『そうかなぁ…』
…ふとダイニングテーブルに目がいく。テーブルの上には、私が今朝作ったペペロンチーノが…って、
『うわあァすっかり忘れてた!!めっちゃ冷えてる…』
冬だし暖房付けてないし、そりゃこうなるわ
「ん?なんだ?」
テーブルにはバケモンな量のペペロンチーノがどっさり。
温めるにも量が多すぎてめんどくさすぎる…ペペロンチーノを前に悩んでいると、エースがフライパンを持ち上げた。
「お、美味そうだな!お前が作ったのか?」
渋い顔で頷く私。
いやいや明らかに量おかしいし冷めてるし散々っすよ…てか味見してねぇな。
『うわ食べきれる自信も無い詰み…しかもさっき煎餅食べちゃってお腹空いてない…』
「…ふーん、これ食っていいか?」
テーブルにつき、フォークを取ってペペロンチーノを食べ始めたエース。
『え!?いやいや失敗作だしダメですってー!てか聞いた意味無いよね!?』
「もご!もがもが、もが…」
ガシャンッッ!!
『あ、あ゙ーッ!!?』
いきなりペペロンチーノに顔を突っ込み、寝始めたエース。
『こ、これが白ひげ海賊団名物、食事中に突然寝るエース…?』
味が気になったので、フライパンからはみ出た麺を少し頂戴した。
『あれ、意外といける…』
……
…ってなわけで、ペペロンチーノに顔突っ込んで寝てたエースが起きましたが。
「ごちそうさまでした!なんだ、普通に美味かったぞ!!」
エースは私の作った"冷めロンチーノ"を短時間で全て平らげてしまった。
『こ、こちらこそ助かりました…ほんと食いきれないんで……』
この人食費大丈夫かな…って、おいテーブルクロスで顔を拭くのはやめろ!!!!!
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惑星ワタシ@おみ(プロフ) - 埃粘土さん» やったー!楽しみにしています! (2023年3月12日 12時) (レス) id: 26c992cad1 (このIDを非表示/違反報告)
埃粘土(プロフ) - 皆様お久しぶりです。現在ワンビース再履修中、今年中には更新できそうです。遅れてしまって大変申し訳ありません、もしまだ楽しみにしてくださっている方がいたらよろしくお願いします…! (2023年1月30日 10時) (レス) id: f376563af4 (このIDを非表示/違反報告)
ちゅん(プロフ) - 面白いし可愛いしずっと笑ってました笑更新待ってます!! (2020年10月24日 21時) (レス) id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
惑星ワタシ(プロフ) - 楽しいわ かわいいわ 尊いわで読んでる間 頬緩みまくりですw この小説に出会えて良かったです…!!更新いつまでも待ってます! (2020年7月17日 20時) (レス) id: a8b54cfafa (このIDを非表示/違反報告)
sirasumi711(プロフ) - めっちゃおもしろいです! (2020年7月7日 10時) (レス) id: 4a699c5b27 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:埃粘土 | 作成日時:2020年1月1日 20時