【暗殺教室】1mgの希死念慮【赤羽業】 (ページ24)

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「知っての通り、来週から京都2泊3日の修学旅行だ」

…知らなかった、そんな行事あったっけ。

例に漏れず暗殺をする必要はありそうだが、概ね一般的な修学旅行になるのだろう。

周りがキャッキャと班を組んでいるのをぼんやりと眺める。

京都は行きたいが修学旅行となると自由行動は難しいだろう。

どうせ仲良くもない私を誘う人なんかいないだろうし、人数合わせに入った班で変に浮くのも嫌だ。

休んでしまおうか、と考えていると私の名前が呼ばれた気がした。

そっちに目を向けると、カルマくんや潮田くんなど、クラスの中心と言っても過言ではないメンバーが私の方を見ている。

「 ………え、なに」

「綿貫さん、一緒の班にならない？」

後ろの方で「おい綿貫さんきょとんとしてるぞ」と言う杉野くんの声が聞こえる。

「いや無理にとは言わないから！！他に行きたい人いれば… 」

「いいけど」

「えっ？！？！」

慌ててフォローを入れる茅野さんの言葉をさえぎって了承すれば、困惑したような声が返ってきた。

えってなんだろう、私はそんなに薄情な人間に見えているのだろうか。

「ほら、来るって言ったじゃん」

にやにやと笑うカルマくんを見て、彼が元凶なのだろうと悟る。

まぁでも、誘われないだろうと高を括っていた私にとっては有難い誘いであることは間違いない。

「ありがと」

彼らの元に歩み寄って、こそっと耳打ちすれば、彼は少し驚いた顔をして、それから頷いた。

「そういえば、カルマはいつの間に綿貫さんと仲良くなったんだ？俺綿貫さんは誰とも仲良くしないんだと思ってた」

修学旅行の計画を立てるさなか、杉野くんがそんなことを言う。

ちょくちょく思うんだが、君達本人の目の前でよくそんな失礼なことを言えるな。

最初、A組からE組に落ちたからって近寄りもしなかったのは君達の方だろうに。

考えていることが顔に出ていたのだろう、潮田くんが気まずそうに杉野くんの肩に手を置く。

カルマくんは心底楽しそうに私に話を振った。

「 Aとはデートした仲だもんね？」

周りに勘違いを振りまきつつ売られた喧嘩に、思わず言葉が飛び出す。

「カルマくんの場合は賄賂でしょ。顔真っ赤だった癖に」

周りが一瞬シーンとなる。

「え、名前で呼び合ってんの？」

引き気味の杉野くんの言葉が痛かった。

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