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タンッタンッと不機嫌そうにタブレットをタップする音が教室内に響く。
赤羽業は愉快そうに笑う。
「 あはぁ、必死だねビッチねえさん。
「 ね?綿貫さん 」
はい私も楽しいですよ、楽しいのは認めるから私に話しかけないで貰えます?
言えるわけなかったので頷いておく。
「 先生 」
「 …何よ 」
「 授業してくれないなら殺せんせーと交代してくれませんか?一応俺等今年受験なんで… 」
磯貝くんはキリストかなんかの生まれ変わりなのか?
あまりにも善人すぎる。
「 はん!あの凶悪生物に教わりたいの?地球の危機と受験を比べられるなんて…ガキは平和でいいわね〜 」
「 それに聞けばあんた達E組って…この学校の落ちこぼれだそうじゃない。勉強なんて今さらしても意味無いでしょ 」
それに比べてこの女は悪手しか取らない。
いくらなんでも逆鱗に触れるのが上手すぎる。
ここからが面白い、とスマホをこっそり録画モードにする。
「 そうだ!!じゃあこうしましょ、私が暗殺に成功したらひとり五百万円分けてあげる!!あんた達がこれから一生目にする事ない大金よ!! 」
「 無駄な勉強するよりずっと有益でしょ。だから黙って私に従い… 」
そこで誰かが消しゴムを飛ばした。
「 …出てけよ 」
その一言が引き金となった。
「 出てけくそビッチ!! 」
「 殺せんせーと代わってよ!! 」
「 なっ…何よあんた達その態度、殺すわよ!? 」
「 上等だよ
最高だ、面白くてたまらない。
声を上げて笑いたいが、ビデオに入ってしまうため、必死で堪える。
結局、その授業は軽く学級崩壊したまま閉幕となった。
「 綿貫さん、さっきの
暗殺バトミントンをしている生徒を眺めていると、メッセージアプリのQRコードを見せながら赤羽業が近づいてきた。
送るのは構わないが、彼と連絡先を交換するのははばかられる。
何とかして断れないかと思案したものの、
「 代わりに駅前のカフェラテパフェ奢ってあげる 」
の一言で撃沈した。
あれ1個1500円もする高級品なのだ。
そして6時間目が始まる直前。
イリーナ・イェラビッチが、戻ってきた。
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mamama(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!応援してます!! (4月11日 22時) (レス) id: 7a0d9b825d (このIDを非表示/違反報告)
たに - 面白かったです! (3月19日 20時) (レス) @page26 id: 9b7538881a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:9109 | 作成日時:2024年1月27日 16時