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『忠告と気持ちと』 ページ5

Aside



黒子は呼ばれたことが嬉しいのか少しだけ口角を上げていた。

そんなに嬉しいのかと首を捻っていると、

「また1on1やろーぜ!」

青峰がボールを手に笑いかける。

目が輝いていて、どうしても俺とやりたいようだ。

黄瀬も意味が分からないようだがやってみてとうるさい。

救いを求めるようにして赤司に視線をやると

「先輩が来たので特別だ、練習になるしな」

と承諾していた。

赤司め……絶対面白がってるな。

『しょうがないな』

色々な目線に負けて、そう溜め息混じりに言うと青峰の表情が綻ぶ。

赤司も意味深に微笑んでいて苦笑いした。





「お、俺ともしようっス!」

「はぁ!?俺ともう一回やるんだよ」

青峰と黄瀬の攻防を遠目に見つめる。

もう疲れた。やはり久しぶりは辛いな。

そして緑間が宥める声と紫原の能天気な声が聞こえた。

俺は一息吐いて、

桃井から渡されたスポドリを口に含んで横の黒子を見やる。

相変わらず感情は感じられないがどこか楽しそうで。

しかし、彼の思う楽しい時間はもうすぐ終わるだろう。

彼等の才能の開花。すれ違い。

そうしたら、きっと黒子は……。

『……黒子』

「なんでしょう」

彼にしか聴こえないような声で忠告する。

『もうお前らのこの関係も終わる。

 その時、自分のしたいことを見つけろ、

それがきっと支えになるから』

黒子は訳が分からないという顔をしたが、
気にせず俺は彼から離れ赤司に近寄った。

赤司にもう帰るということを伝えると、残念そうな表情を作られる。

「それは残念です、また来てくださいね」

微笑でそう口にして。彼等を集める赤司。

おい、何する気だ。

帰ろうとしていた足を止めて少し混乱する俺と

裏腹に後輩達は笑顔でお見送り。

さよなら先輩と後ろから聴こえる声に振り向かず。

否、振り向くことができず。

俺はまた一歩踏み出し顔をうつ向かせる。

……本当に、なんなんだお前達は。

おかしな気分になったのを振り切るように校門を足早に潜った。

『漂うような日々は』→←『対面』



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麻里佳(プロフ) - まっつんさん» その点につきましては本当に申し訳ありません……リュウは主人公をカゲロウ デイズに接触させ、この“エピローグ”の後主人公がリュウを助ける、という設定だったんですが。キャラを全く活かせられませんでした。作者が未熟で稚拙のせいです、すいません。 (2014年5月13日 23時) (レス) id: ccf5eded65 (このIDを非表示/違反報告)
まっつん - リュウって子、何だったんでしょうか…;; (2014年5月12日 8時) (レス) id: fe049b1df2 (このIDを非表示/違反報告)
麗菜(プロフ) - 最後に謎がまた深まるってのがいいですね!( ̄∀ ̄) (2014年5月1日 17時) (レス) id: 2638fe19db (このIDを非表示/違反報告)
麻里佳(プロフ) - 悪者ヒーローさん» 女神や←やっとテスト終わったwwww残念なイケメンとか本当、私好きなんだよね(( テンションが高いんだね!←どやぁ((((( (2013年12月13日 17時) (レス) id: 7611dc7046 (このIDを非表示/違反報告)
悪者ヒーロー(プロフ) - (微笑← ですよねww(( アリババwwwwwアリババは残念なイケメンだと思う(真顔← 赤司様はいつも最高なのさっ♪←どうした なん…だと…!!??(゚Д゚)← (2013年12月12日 16時) (携帯から) (レス) id: 4ed9f42421 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:麻里佳 | 作成日時:2013年11月3日 20時

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