『偽りの自分』 ページ19
Aside
いつかの赤司は言った。
誰が貴方を変えたのですか。と。
青いシャツを爽やかに着こなした赤司は涼しげな表情で、
しかし真剣な眼差しでそう問うた。
『……いつから気付いてた？』
目の前のやつに睨みを効かせて話す。
一方彼は少し口角を上げ、
所謂せせら笑いを浮かべ一歩こちらに踏み出した。
「自分を偽っている、というのはすぐに分かりました」
ふぅん、と興味無さそうに鼻を鳴らし、
俺は自教室に戻ろうと体を翻す。
しかし赤司はそれを許さず、俺の後ろ姿に向けてまた口を開いた。
「貴方はそういう性格ではない、寧ろ逆だ。
……では何故そんな先輩が変わったのかと思いまして」
ひゅうと風が通り抜ける音が妙に耳元に響いた。
機嫌が悪くなった俺はそのまま歩みを進める。
しかし赤司もプライドがあるのか強情である。
追いかけるようなことはせず先程より声を張り上げた。
「何か隠し事でもあるんですか？ 俺と貴方の仲なのに」
廊下にいる人々の視線が言わずもがな自分達に向けられる。
そして誤解を招くような言葉に
まんまと騙された人はざわめきを大きくさせた。
俺は仕方ないと彼の前に戻ると
勝ち誇ったような笑みを浮かべなんですかと口を動かす。
ああ可愛くない後輩だと苛立ちの息を吐き
すれ違い様彼だけに聞こえるように呟いた。
『放課後教室に来い』
人気のなくなったそこにがらりと開けて入ってきて
「なんですか」
と朝のことを忘れたかのように聞く赤司。
部活が始まる前にと着替えたのだろう、
彼にはなんとも似つかわしくない運動着を横目で見て俺は空気を吸った。
『言っておくけど、過去のことは言うつもりはないよ』
「……へえ」
『お前が興味をひく程面白いものでもない』
腕を組んで頷いて見せる後輩に呆れる。
『実際問題、お前も変わることはあるだろう？』
それと同じだと口にすると、
赤司は驚いたように、観察したら分かる程度だが目を開いていた。
そして面白い、と口を動かした気もするが
その頃に俺はもう窓に目を移していた。
その日からやけに赤司が俺を執拗に気にするようになったのは、
未だに理由が分からない。
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麻里佳(プロフ) - まっつんさん» その点につきましては本当に申し訳ありません……リュウは主人公をカゲロウ デイズに接触させ、この“エピローグ”の後主人公がリュウを助ける、という設定だったんですが。キャラを全く活かせられませんでした。作者が未熟で稚拙のせいです、すいません。 (2014年5月13日 23時) (
レス) id: ccf5eded65 (このIDを非表示/違反報告)
まっつん - リュウって子、何だったんでしょうか…;; (2014年5月12日 8時) (レス) id: fe049b1df2 (このIDを非表示/違反報告)
麗菜(プロフ) - 最後に謎がまた深まるってのがいいですね！(￣∀￣) (2014年5月1日 17時) (レス) id: 2638fe19db (このIDを非表示/違反報告)
麻里佳(プロフ) - 悪者ヒーローさん» 女神や←やっとテスト終わったwwww残念なイケメンとか本当、私好きなんだよね(( テンションが高いんだね！←どやぁ((((( (2013年12月13日 17時) (レス) id: 7611dc7046 (このIDを非表示/違反報告)
悪者ヒーロー(プロフ) - (微笑← ですよねww(( アリババwwwwwアリババは残念なイケメンだと思う(真顔← 赤司様はいつも最高なのさっ♪←どうした なん…だと…!!??(ﾟДﾟ)← (2013年12月12日 16時) (携帯から) (レス) id: 4ed9f42421 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：麻里佳 | 作成日時：2013年11月3日 20時
