『赤と痛みと声が』 ページ14
Aside
『……リュウ』
彼の名前を呼んだ。
すると俺の苦手な笑顔がこちらに向けられる。
「何？ Aお兄さん」
ブランコから降り自分の方に走ってくるリュウに微笑して。
昼間の暑い温度にうんざりしながらも口を開いた。
『何か食べないか？』
そうするとうん！、と返事が反ってきた。
容器の中で氷同士がぶつかりからんと涼しげな音が聞こえる。
目の前にあるオレンジ色の液体を見つめた。
店に入り暑さでやられそうな頭を冷やすために飲み物を頼んだ。
そういう考えの人が多いのか、中は満員で。
しかし二人分空いた席がちょうどあり、
今ようやく涼むことができている。
俺はミックスジュースを口に運び目を瞑った。
「ねぇ」
すると声をかけられ薄くそれを開く。
心配したようなリュウがこっちを窺っていた。
「お金、本当に良いの？」
『……あぁ、だからこれは誰にも内緒な』
そう言ってやると内緒という言葉の響きのためかオーバーに笑った。
俺は少ない残りのジュースをストローで吸った。
そして会計を済まし店を出ると先程より外は涼しく感じられる。
……小さなざわめきが聞こえ、俺はその時何故か後ろを振り向いた。
そこには黒いジャンパーを着た男の人が歩いている。
周りの通行人は距離をとり、ある人はこう叫んだ。
ナイフを持っている、と。
良く見ると鋭利なそれが光っていて。
『リュウ、行くぞ』
そう呟き彼の手を引っ張りその場から離れようと思い立つ。
しかし。
その黒いジャンパーの男と目が合った。
来る、と目を見開いた時にはもう男は距離を縮めていた。
咄嗟に彼を守るように力を込めて抱き締める。
腹部の強烈な痛み。
目の端に写る鮮やかな赤。
全身から力が抜け写った景色がアスファルトに近付く。
リュウの自分を呼ぶ声と悲鳴を最後に意識は遠のき、目を閉じた。
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麻里佳(プロフ) - まっつんさん» その点につきましては本当に申し訳ありません……リュウは主人公をカゲロウ デイズに接触させ、この“エピローグ”の後主人公がリュウを助ける、という設定だったんですが。キャラを全く活かせられませんでした。作者が未熟で稚拙のせいです、すいません。 (2014年5月13日 23時) (
レス) id: ccf5eded65 (このIDを非表示/違反報告)
まっつん - リュウって子、何だったんでしょうか…;; (2014年5月12日 8時) (レス) id: fe049b1df2 (このIDを非表示/違反報告)
麗菜(プロフ) - 最後に謎がまた深まるってのがいいですね！(￣∀￣) (2014年5月1日 17時) (レス) id: 2638fe19db (このIDを非表示/違反報告)
麻里佳(プロフ) - 悪者ヒーローさん» 女神や←やっとテスト終わったwwww残念なイケメンとか本当、私好きなんだよね(( テンションが高いんだね！←どやぁ((((( (2013年12月13日 17時) (レス) id: 7611dc7046 (このIDを非表示/違反報告)
悪者ヒーロー(プロフ) - (微笑← ですよねww(( アリババwwwwwアリババは残念なイケメンだと思う(真顔← 赤司様はいつも最高なのさっ♪←どうした なん…だと…!!??(ﾟДﾟ)← (2013年12月12日 16時) (携帯から) (レス) id: 4ed9f42421 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：麻里佳 | 作成日時：2013年11月3日 20時
