声優界の大天使【男性声優】

幕開け ページ19

あれから時間が経ち、いよいよプリライが幕を開けた。モニター越しに客席を見たけど、やっぱ空席が目立つ。
本来なら、レジェンドスターが終わったらQUARTET NIGHT、慎のソロ曲【START→】と続く。けど、レジェンドスターが終わった後は客席がもう少し埋まるまで待つらしい。フリートーク時間は短くなるけどそれが得策だと思う。
そんな時、僕はある考えが浮かんだためスタッフに相談してみることにする。

「あの、すいません」

『はい。あ、春山さん。何かトラブルでも…』

「あ、いえ。少しお願いしたいことがあるんですけど」

『何でしょう？』

「レジェンドスターが終わった後、アナウンスを入れたいんですけど」

『え？』

「お願いします。来てくれたみんなの嫌な思いを少しでも減らしたいんです」

『……分かりました。この曲が終わってST☆RISHがはけ終わった後に春山さんのマイクをONにします』

「ありがとうございます！」

プリライのスタッフさん達はいい人達ばっかだなぁ。


前野「何でもうマイク持ってんの？」

待機場所に戻ると、まえぬにそう問われる。

「ちょっと考えがあるんだよね」

前野「へぇ」

お、曲が終わったっぽい。そろそろかな。
スタリがはけ終わってさっきのスタッフさんが合図を出してくれる。そうして、僕…いや俺は話し始めた。

アナウンス→←身バレ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す