38話 ページ41
コツコツ、と3人分の足音が静かで長い廊下に響く
途中で道を覚えるのを放棄しそうになる程には、迷路のような建物であった。そんな複雑な経路を歩いて私の部屋まで向かう
『そういえば、私のことを報告したのは鬱さんだと聞きましたが…』
「あぁ、急な仕事が入ってしまって、早くても明日の夜までは帰らないだろう。あいつもAに会いたいと何度も言っていた」
『そうなのですね。私も久しぶりに鬱さんに会うのが待ち遠しいです』
「あいつは昔より厄介な性格になってるから気ぃつけてな！何かされたらすぐ俺を呼ぶんやで！」
『アハハ…ｱｳﾉｶﾞﾀﾉｼﾐﾀﾞﾅｧ…』
どうやら鬱さんの女癖が悪化しているみたいで軽く悪寒がする。怖〜…
すると、お二人が歩みを止めて一つの扉の前に立つ。ここが、私がこれから暮らす部屋…！なんだか言い知れぬワクワク感が湧き上がってくる
「ふふ、じゃあ本邦初公開！Aちゃんのお部屋めう〜」
どうぞ〜、と言ってオスマンさんが扉を開けてくれる。その先には広い部屋が広がっていた
棚やベッド、机などある程度の家具が揃っており、さらに見渡せば簡易キッチンとお風呂まで付いている
なんかこう、例えるなら高級ホテルの最上級スイートルームみたいな部屋である…
……おい！！？おかしいだろこれ！！！
『なっ、ななな何ですかこの部屋！？！？』
「気に入らなかったか？」
『いやそうではなく！こんな素敵な部屋私にはいただけません！！』
「そんなこと言っても、ここの部屋を使ってもらうってことは前々から決まってたしなぁ。何より、エーデルワイス家のお嬢さんを大切にもてなすのは俺たちの義務やと思うで」
…でも私はもう…いや、この2人に口論で突っかかったのが間違いだった。諦めて従おう…
用意されていた可愛らしいネグリジェに(問答無用で)着替えさせられ、ベッドに入れられる
「他の部屋を使うとしても準備が必要だ。どちらにせよ何日かはここで過ごしてもらわねばならん」
そう言いながらグルッペンさんが布団を優しく掛けてくれる
旅を始めてからこんなふかふかなベッドで寝たのはいつぶりだろう。どんどんと意識がふわふわして遠のいていく
「ええ子やね、Aちゃん。おやすみ、いい夢見てや」
「おやすみ、また明日」
両方の手をそれぞれ取られて手の甲にキスをされる
オタクの心に(手にも)5億のダメージ！！
なんて考える暇もない程疲れていたらしい私は、そのままゆっくりと眠りについた
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はゆり - エーデルワイスと言ったらあの曲が流れてきますねぇ。結構あのお話好きなんです！まぁそんなことよりもお話ものすげぇ面白いです！これからも頑張って下さいましぃ (5月1日 21時) (
レス) @page10 id: 6422253908 (このIDを非表示/違反報告)
年中微熱(プロフ) - 兎どんさん» コメントありがとうございます！兎どんさんの気持ちがこもったコメントを読んで心が暖かくなりました。この作品を読んでいただき本当にありがとうございました。第二シーズンの方でもよろしくお願い致します！ (2019年11月8日 18時) (レス) id: 81e47a6c6b (このIDを非表示/違反報告)
兎どん(プロフ) - 1シーズン目、全て読ませて頂きました！とても素敵なお話をありがとうの気持ちでいっぱいです…。箱推しなのですが強いて言うなら3強が好きなんですが、これを読んでると総統様一筋になりそうなレベルで苦しいですw 2シーズン目を楽しみにしています！！！！ (2019年11月8日 12時) (レス) id: 292a211385 (このIDを非表示/違反報告)
年中微熱(プロフ) - 夢花(仮垢)さん» コメントありがとうございます。これからも好きと思っていただけるよう精進してまいりますので、続編でもどうぞよろしくお願い致します。 (2019年11月4日 19時) (レス) id: 81e47a6c6b (このIDを非表示/違反報告)
夢花(仮垢) - はぇぇぇぇええええ、好き（） (2019年11月3日 20時) (レス) id: 1ce7d18474 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：年中微熱 | 作成日時：2019年9月29日 3時
