【気象】男装、始めました。 Part9 (ページ9)

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[361]略奪　ページ9

ー社長sideー

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｢教えて下さい、黒木流のこと｣

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そう言った彼女の瞳の奥に

彼を見た気がした

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だけどその真剣な眼差しも勇ましい表情も、君のものじゃないよ？

返してもらおうか

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流くんを

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ジャ｢君は、流くんをどれくらい知ってる？いつから？｣

｢名前以外は何も知らないんです…誰も教えてくれなくて｣

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"流のことなんて忘れて、女の子として…幸せに暮らして欲しいんです"

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｢ただ、名前だけはずっと前から知っていたような気がします…｣

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その言葉を聞いた時

無意識に、自分の口角が上がったのがわかった

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ジャ｢今からちょっと出掛けよう｣

｢えっ、今？｣

ジャ｢今だよ。今すぐ｣

ﾃﾞｽｸ上の受話器を手に取り、車を手配して

戸惑う彼女を連れ出した

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｢どこ…いくんですか…？｣

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知り合って間もない爺さんに誘拐まがいのことをされているんだ

不安に違いない

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しかし私は、その不安を煽るように言った

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ジャ｢秘密だよ｣

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