【気象】男装、始めました。 Part9 (ページ48)

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[400]好きな人ページ48

好きな人…その本人に「彼女のことが大好きなんですね」だなんて言い当てられて

つい顔を火照らせた。

照れるわ…。

・

彼女に流が俺の“好きな人”であることを明かした。

以前悠斗先生からAちゃんが映画(5×10)を観たことを聞いていて、詳しい説明がいらないことはわかっていた。

・

伝えた瞬間、Aちゃんの目の色が変わる。

俺のこと軽蔑する？
メンバーに手を出したサイテー男だって。

そのメンバーはお前だよ！なんて心の中でツッコミ。

・

「でも…流さんて記憶がないんじゃ…」

翔「そう。だけど別れようって言われた訳ではないし…って、俺未練がましい？」

「はい。」

翔「正直者だなあ(笑)」

・

バッサリ切られて、ちょっとヘコむ。

そうか、もし流がいたらそんな風に思われちゃうのか…。

でも…。

・

翔「でも俺には、あいつ以外ありえないから。」

・

この先俺に君以外の女の子なんて必要ない。

俺には君さえいればいい。

たとえ誰のものでも…。

・

結構真面目に話してたつもりだった。

なのに

・

――ガタッ！

・

「…すいません、ちょっとお手洗い行ってきます。」

・

Aちゃんは俯きながら席を立った。

響かなかったようだ。

・

トイレへと向かう背中を見つめながら

泣きそうだった。

・

Aちゃんの笑顔

思い出すだけで悔しくて

・

翔「…好きだ」

・

たとえ君が

他の誰を想っていようとも

ずっと

ずっと想うよ

・

重いよ翔ちゃん、なんて

流の笑い声が聞こえてくるみたいだ。