1日目のお仕事終了 ページ3
「吉野先生聞いてください！今日僕一度も転んでないんです！」
「それが普通ですよ小松田くん」
「………」ｺｸﾝ
「Aちゃんまで！？」
あれから何事もなかったかのようにテキパキと面を元に戻して事務仕事に入った。
途中秀作は何度も転げかけたが、Aの持ち前の反射神経で大惨事になる前に秀作ごと受け止めて事なき事をえた。
その度に体が密着するわけだが、非常時なので2人は気にしない。気にするのは利吉くらいだ。
「仕事は一通り終わったようですね。では次は…」
吉野先生は顔にこそ出さないが、思ったよりもずっと早く仕事が終わっていることに驚いていた。
秀作が一度も転んでいないことや、彼が彼女を“Aちゃん”と呼んでいることにも疑問を抱いたが、考えても無駄だと思い次にさせる仕事を考えた。
本当なら食堂のおばちゃんの手伝いを頼みたいのだが、唯から「人前に出したら緊張して吐くか逃げる」と言われたのでやめた。
食堂で吐かれても困る。
「……もう夕刻ですので、今日は切り上げて大丈夫です」
部屋に戻って構いませんと言われたAは、あらかじめ案内されていた部屋へと戻っていった。
「あの、吉野先生」
「はい」
「Aちゃんのことは忍たまの皆には……？」
「もちろん伝えてあります。隠すことではないので」
「…そうですか」
そもそも隠すことなら、始めからこの学園に呼んだりしない。
学園にAの存在が知れ渡ったということは、彼女に迫る危険が更に大きくなったということだ。
先程兵助が言っていた通り、下手をすれば命にも関わる。
無論秀作も兵助も、そんなことは望んでいない。
だが秀作は、先程まで兵助がAと知り合いであることを知らなかったし、兵助もまた秀作と彼女の関係を知らなかった。
(…あれ？)
考えているうちに、秀作はあることに気づいた。
秀作がAの存在を知ったのは、1年は組やくノ一達からお勧めされたから。
つまり、言い換えれば彼らもAのことを知っていると捉えることも出来る。
実際きり丸はあの団子屋でバイトをして、同じバイトである彼女と知り合ったと言っていた。
もしこの仮定が当たっているとしたら、
(案外Aちゃんの知り合いは多いかもしれない)
秀作にしては珍しく、珍しく勘の鋭い考えが頭に浮かんだ。
ーーーーー
Aと秀作と兵助の共通点:ど天然
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HANON(プロフ) - くまのんさん» 光栄です。ありがとうございます。 (5月4日 21時) (
レス) id: 42f4c6aba7 (このIDを非表示/違反報告)
くまのん - とっても面白かったです‼ (5月3日 21時) (レス) @page25 id: 333fed96b4 (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - 不透明どろっぷ。さん» ありがとうございます。更新はめちゃくちゃ不定期なので、ふと思い出した時に見ていただけたら嬉しいです。 (2月8日 23時) (レス) id: 42f4c6aba7 (このIDを非表示/違反報告)
不透明どろっぷ。(プロフ) - 3年ぶりくらいに見てみたら結構進んでた…！今見返してみたからこそわかるネタとかも結構あって面白かったです。続き楽しみにしてます。 (12月22日 23時) (レス) @page25 id: f6e73ed9d2 (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - あまねさん» 見つけてくれてありがとうございます (11月5日 12時) (レス) @page24 id: 42f4c6aba7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：HANON | 作成日時：2019年9月26日 23時
