月光 (ページ25)

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第25話 * 死なないでページ25

-楓真人-

俺は今、暗い路地を急いでいた。

背中には智を背負って。

真人「智、もうすぐだから。頑張ってくれ。」

もちろん智が答えるはずもなく
背中には智の温もりだけが伝わってくる。

俺は必死で本部へと向かった。

本部には能力者専用の病院があるんだ。

真人「時田さんっ!!」

本部に入るなり、運良く時田さんを見つけた。

時田「どうした真人。そんなに急いで。」

真人「智が!!智が!!」

時田「智？...おい、一体何が。」

真人「血が!!血が止まらないんだよ!!」

時田「落ち着け真人。急いで緊急室へ。」

俺は時田さんと共に緊急室へ急いだ。

先生「真人くん。君は外に出ていなさい。」

真人「はい..。智を頼みます。」

俺は隣の待合室で智の治療が終わるのを待った。

待って、待って、待ち続けて。

こうして５時間が過ぎた頃。

先生「真人くん、26号室へ。」

真人「有難うございます。」

先生に智の病室を聞くと
今までの不安が綺麗に消えた気がした。

26号室の扉を開けると、さっきとはまるで違う
穏やかな顔をした智がいた。

もちろんまだ眠っている。

真人「ごめんね、智。」

智の傷は痛いしく、何より罪悪感でいっぱいで。

目に涙が溢れてくる。

真人「智...。」

穏やかに眠る智の顔を見つめる。

しかし涙が邪魔してよく見えない。

真人「お願いだよ智。俺をひとりにしないで..。」

涙をそっと拭い、俺は病室を後にした。

To be continued ... 。

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どーも雪野です。

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