最愛の本丸のはなし (ページ3)

今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:1,023 hit

事情聴取録① 山姥切国広ページ3

面談① 初期刀(？)：山姥切国広

※安全の為、拘束具をつけ面談
※保護施設職員によれば、保護刀剣の中で最も穢れが酷く、施設職員にも手を上げるような行動が何度も確認されている。
※事情聴取は不可能とされたが、記録によれば某本丸の初期刀のようで、最も面談が必要な刀剣である。

問．本日はお時間頂きまして、ありがとうございます。よろしくお願いします。

ーあの子は。

問．はい？

ー子供がいただろう。あの子はどうした。

問．意識不明、身元確認中です。あの子供に、何か思い入れでも？

ー…いや。無事なら、いいんだ。

問．そうですか。では、こちらから質問させていただきます。保護施設職員に何度か手を上げるような行為が確認されていますが。

ー落ち着かなかったから。あの子と、引き離されて不安だった。

問．それほどに大切な子供なのですか？

ー他の連中にとってどうかは知らないがな。俺にとってはそうだ。

問．そうですか。何処からか、拾って来られたのですか？

ー…………そんなもんだ。

問．では、本丸摘発の際、殆どの刀剣が反抗したのは何故ですか。審神者の命令でしょうか？

ー…違うな。

※山姥切国広は、欠伸を噛み殺しているようだ。返答のペースが遅くなってきた。

問．眠たいですか？

ー……そうだな、酷く眠い

問．現在貴方がたは、顕現された人の肉体を保つギリギリの霊力しか供給されていません。本日はここまでにいたしましょうか？

ー……ああ。

※出入り口の外に控えていた堀川派の刀剣達と、割り振られた部屋に戻っていった。
※終始俯いていた。表情の確認はできなかった。
※保護施設職員から聞いていたような凶暴性は感じられず、落ち着いた受け答えであった。
※どうやら、本丸にて保護した子供を気にかけての行為だったようだ。今後、少しでも落ち着くとよいのだが。

※子供に関し『大切である』『拾ってきた』といった証言がとれた。調査を継続。