23話 ページ23
*
『今日誕生日なんですよね』
「え、はあ？」
『今日というか、もうあと5分後』
ポケットからスマホを出して見れば、時刻は23時55分を指していた。
誕生日まであと5分、なのに百瀬は今日も朝までバイト。
「何で今日シフト入れたん？普通友達とか、…それこそ彼氏とかと過ごすやろ」
『日曜日に私のバースデーライブ開いてもらって、そこで祝ってもらったんでいいかなって。プレゼントもたくさん頂いたし』
「いやいやいや…」
『あと私、アイドルなんで。彼氏いませんから』
「…彼氏おらんねや」
百瀬に、彼氏はいない。
頭の中で繰り返して、ほっと息を吐き出す。
まじまじと百瀬を見れば、何か文句でも？と思いっきり睨まれた。
文句は無い。
ただちょっと安心しただけで。
いや待って、何で俺安心してんの？
『いらっしゃませ〜』
入店音と百瀬の声に、はっと我に帰る。
煙草と酒。
レジを打つ背中を眺めながら、大きく深呼吸をした。
「あと2分やん」
『そうですね。あ、あと1分。あと1分で、私も大人の仲間入りかぁ』
「そっか、20歳か。え、20歳？…そういや百瀬って、まだ未成年やったんやな」
『もうちょっとで大人ですけどね』
カチ、と長針が動いて、時計の1番上で綺麗に重なる。
『あ！』と隣で百瀬の声が弾んだ。
「お誕生日、おめでとう」
『ありがとうございます』
俺の言葉に返ってきたのは、勿体無いくらいの可愛い笑顔。
ライブ会場でアイドルする姿も、コンビニでうだつの上がらないバイトをする時も。
百瀬はいつだってキラキラ眩しくて、思わず目を逸らす。
心のどこかにいつもあった気持ち悪さが、ぼろぼろ解けてあるべき場所に収まっていくのがわかった。
顔だけじゃなくて、内面も性格も。
多分俺は、百瀬のことが好きだ。
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オドル・チャイコフスキー(プロフ) - 名無しさんさん» 本当ですか！？迷惑だなんてとんでもないです…！またお時間の大丈夫な時に送っていただけましたら嬉しいです！ (2022年2月24日 10時) (
レス) id: 69edd5c767 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - オドル・チャイコフスキーさん» また落ち着いたらゆっくりデジタルで綺麗に描きたいです…（ ; ; ）また描けたら送っても良いですか…！？（迷惑） (2022年2月24日 0時) (レス) id: 7dbff3fa59 (このIDを非表示/違反報告)
オドル・チャイコフスキー(プロフ) - 名無しさんさん» ありがとうございます！大事に保存させていただきました！宝物です…！！ (2022年2月24日 0時) (レス) id: 69edd5c767 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん(プロフ) - オドル・チャイコフスキーさん» わあ〜！！喜んでいただけて嬉しいです〜！！！！！あんな雑なものでよろしければカメラロールにお邪魔させてやってください…！！m(__)m (2022年2月23日 15時) (レス) id: 7dbff3fa59 (このIDを非表示/違反報告)
オドル・チャイコフスキー(プロフ) - 名無しさんさん» コメントありがとうございます！素敵なお言葉に加えて、イラストまで…すごくすごく嬉しいです！こちらのイラスト、保存させていただいてもよろしいですか？ (2022年2月22日 20時) (レス) id: 69edd5c767 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：オドル・チャイコフスキー | 作成日時：2022年1月16日 17時
