最悪...8 ページ8
※観月side
小走りで広い食堂に着くとAさんはまだいなかった。
席に座って待っていると、顔を知らない女性社員に話しかけられてしまった。
女性社員「観月さん、正面の席で食べてもいいですか？」
またか...。入社してからずっとこうだ。
あんまり初対面の人と話すのが得意じゃないんだよな俺。特に女性は。
観月「あ...す、すみません、俺待ってる人がいるんです。」
女性社員「あ、そうなんですか...すみません。」
観月「い、いえ...。」
その女性社員はカツカツとヒールを鳴らして俺のそばから立ち去った。
すると近くからバタバタと走る足音が聞こえてスマホから目を離し、後ろを振り返ると
遥「歩(あゆむ)！！またお前話しかけられてんじゃん！モッテモテじゃねーか羨ましいわぁ〜。」
コイツは遊川遥(ゆかわ はるか)。大学の時からこの会社に入社するまでずっと同じで、学科やサークルも同じだったりと、俺と仲がいい。
観月「うるさい遥。別に俺はお前と違って女好きじゃない。」
俺は怒りながらスマホに目を向けると、遥は俺の正面にドカッと座る。本当うるさい奴だな...。
遥「あいあい、わーったよ。じゃあ俺が正面座ってもいいよな！」
駄目に決まってる。Aさんが座るんだから。
観月「駄目。俺の知り合いが座るからどいて。」
そう言いながら俺は遥に向かってシッシッと手を振る。
遥「マジか！女の子！？女の子！？」
観月「そ、そうだよ。」
俺はスマホから一度目を離してチラッと遥を見ると案の定遥は頬杖をついてニヤニヤしていた。
遥「スゲーじゃん！お前が女の子と食事するなんて！成長したなぁ〜。俺感動したわ〜。」
えんえんと泣き真似をする遥。
観月「意味分からない。本当うるさい。どいて！」
俺が怒って遥の腕を掴むと背後に誰かがいる気がして振り向くと
観月「Aさん！」
A「すみませんお待たせさせてしまって！」
観月「い、いえ！俺は大丈夫ですよ。」
遥「歩、お前この子と食べるつもりだったのか？」
遥がびっくりした様子で聞いてきた。
観月「そうだよ。早くどいて！Aさん座るから！」
遥「お、おう...。」
遥はポケットに手を突っ込んで立ち上がって食堂の列に並びに行ってしまった。
ちょっと申し訳ない事したな...後で何かおごってやろう。
観月「ごめんなさいAさん。何を食べますか？」
A「いいえ、私はお弁当があるので。」
観月「あ、そうなんですか！」
A「すみません。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 29人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
瑠美 - いよいよ、記憶の無い、トキヤとご対面。 (2015年9月30日 5時) (
レス) id: eec2ec89e1 (このIDを非表示/違反報告)
獅壊琉（しえる）(プロフ) - あ、やっべ間違えたwでも私もORIGINAL RSONANCEが大好きです。一日に3回ぐらい聞いてます！w 音也は夢主ちゃんにトキヤのことを話す感じだけど、それを聞いた夢主ちゃんはどうなるかな？やっぱ悲しいな… (2015年9月29日 23時) (レス) id: 7078120cc5 (このIDを非表示/違反報告)
流(プロフ) - しえるさんへ 歌詞が二人だけの秘密ではなくて奇跡ですよ〜☆私はORIGINAL RESONANCE大好きで毎日聴いてますー (2015年9月29日 22時) (レス) id: 8c6393e111 (このIDを非表示/違反報告)
流(プロフ) - 瑠美さんへ 主人公はトキヤが記憶を無くしてしまったことを知って耐えられるのでしょうか... (2015年9月29日 22時) (レス) id: 8c6393e111 (このIDを非表示/違反報告)
獅壊琉（しえる）(プロフ) - ORIGINAL RSONANCE………聞いたことあるしこの話にピッタリ!! 誰にも負けやしない 二人だけの秘密 捧げたい ORIGINAL RSONANCE…… (2015年9月29日 6時) (レス) id: 7078120cc5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：流 | 作成日時：2015年7月22日 21時
