終わりの始まり 2 ページ44
※トキヤsaid
ふと気づくと何故か私は暗闇の中に立っていた。
周りを見渡してみると私一人だけ。
何故?
分からない...いつからでしょうか?
歩いてみても走ってみても終わりが見えない。
ここは一体どこなんでしょうか?
私はさっきまで何かをしていたはず...。
...思い出せない...。
あれ...?
「私」とは何なのでしょうか?
考え出すと急に頭に激痛が走った。
トキヤ「う...」
あぁ、もうワケが分からないーーー
ガンガンとした頭の痛みに目を覚ますとまず視界は真っ白な世界。
直線的な銀のレールに真っ白なカーテン。
左腕に違和感を感じて見ると針が刺さっていた。針から伸びる透明のチューブを目でたどっていくと透明な液体が入った袋。
あぁ、点滴か。
ガラリと開くドア。
目を向けると花瓶を抱いた赤い髪の男が立っていた。
音也「あ...!!ト...トキヤが目を覚ました!!トキヤ!!」
そういって笑顔で駆け寄ってくる男。
トキヤ「...トキヤ?俺はトキヤって名前?」
俺がそう聞くと笑顔を一瞬でなくして目を見開く男。でもすぐ笑顔を取り戻した。
音也「え...?あ、冗談だよね!うわぁ、俺一瞬騙されちゃったよ〜!さすがトキヤ〜。」
トキヤ「俺は...トキヤっていうんだ...へぇ...教えてくれて、ありがとう。じゃあ君は?名前を教えて。」
音也「はぁ?もういいよ演技は。記憶喪失の演技が上手だねトキヤ!」
トキヤ「演技...?さっきから君は何を言ってるんだ...?俺はーーーお、俺は......あれ...?誰だっけ...?」
パリーン
赤い髪の男が花瓶を床に落とした。
音也「ぁ...え...トト、トキヤだよ君は...そう、トキヤ...。一ノ瀬トキヤだよ...!お、俺は一十木音也...!ね!?」
そう言って急に俺の肩を掴む男に驚く俺。
トキヤ「あ...。俺が一ノ瀬...トキヤ...。君が一十木...音也...。」
どこかで聞いた事のあるような...。
考えてみたけど...いや、勘違いだ。
男の顔を見ると目から涙を流していた。
何故泣く?
音也「は...初めまして...ぃ、一十木...音也です...よ、よ...ろしくっ...ね...!」
泣き笑う男。
俺にはこの状況が理解出来ない。
でもよろしくと言った男。
俺とはたぶん初対面なんだろう。
トキヤ「よろしく...一十木くん。」
俺は寝たまま右手を男に差し出した。
男は涙を服の袖でぬぐいながら笑った。
音也「こちらこそっ!よろしくね!」
その時の彼の笑顔はとても眩しい気がした。
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瑠美 - いよいよ、記憶の無い、トキヤとご対面。 (2015年9月30日 5時) (レス) id: eec2ec89e1 (このIDを非表示/違反報告)
獅壊琉(しえる)(プロフ) - あ、やっべ間違えたwでも私もORIGINAL RSONANCEが大好きです。一日に3回ぐらい聞いてます!w 音也は夢主ちゃんにトキヤのことを話す感じだけど、それを聞いた夢主ちゃんはどうなるかな?やっぱ悲しいな… (2015年9月29日 23時) (レス) id: 7078120cc5 (このIDを非表示/違反報告)
流(プロフ) - しえるさんへ 歌詞が二人だけの秘密ではなくて奇跡ですよ〜☆私はORIGINAL RESONANCE大好きで毎日聴いてますー (2015年9月29日 22時) (レス) id: 8c6393e111 (このIDを非表示/違反報告)
流(プロフ) - 瑠美さんへ 主人公はトキヤが記憶を無くしてしまったことを知って耐えられるのでしょうか... (2015年9月29日 22時) (レス) id: 8c6393e111 (このIDを非表示/違反報告)
獅壊琉(しえる)(プロフ) - ORIGINAL RSONANCE………聞いたことあるしこの話にピッタリ!! 誰にも負けやしない 二人だけの秘密 捧げたい ORIGINAL RSONANCE…… (2015年9月29日 6時) (レス) id: 7078120cc5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:流 | 作成日時:2015年7月22日 21時