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18話 ページ18

「おがたぁぁ!!」


二階堂がもう一度、強く叫んだ。


──ダンッ


尾形は二階堂に覆い被さる熊を狙撃した。

Aはさっきまで聞こえていた咆哮などが止んだことから、熊を追いはらったことを察する。

おそらく谷垣は、しっかり光った発砲炎のお陰で、尾形の位置を把握したことだろう。

すると尾形は自分の居場所をさらに主張するようにして両手を広げ立っていた。


(逃げも隠れもしないってことか……。しかし谷垣はどう戦うんだ?)


Aは“場所が割れてしまったからいいだろう”と、伏せていた体を正座するようにして起こす。


──その瞬間、銃声とともに尾形は背中から倒れていた。


(谷垣のやつ、もう一丁持ってたのか!?)


予想外のことに驚きながらも、側に寄って尾形をみる。
尾形は鳩尾のあたりを撃たれていた。


(……尾形は死んでない。双眼鏡に当たってる)


Aは尾形が衝撃で気を失っている間に縄を解こうかと考えていた。いくらか逃げる時に役に立てるだろうと。そしてAは縄を口に咥えた。


「解くな、よ……?」


ごほごほと咳込みながら起き上がる尾形の一言にびくりとした。
すると息を整えた尾形は続けて言う。


「そのままでいろ。誰かいる……」


小銃を構え直す尾形。

Aは尾形の見ている方面へ背を向けているため状況が把握できない。
尾形が遊底を操作する音が聞こえ、すぐ動けるよう立膝になる。


──ダァンッ


「……谷垣を、撃ったのか?」

「いいや……三島かな」

(この距離だ……油断した三島はきっと殺されている)


この状況、誰が死んでもおかしくないと言い聞かせた。


(そろそろ他の追っ手も追いつくだろう……)


熊にやられた二階堂は追っ手に捕まり、諸々口外させられるだろうが、捨て置くしかない。

Aはこの場にとどまる様子の尾形に声を掛けようとする。しかし発砲音が聞こえ、銃弾は尾形の側の木に当たった。見やれば、追っ手がすぐ近くに迫っていた。


──そしてその中には鶴見の姿。


「奴の頭は撃つな!」


鶴見の指示で銃撃がはじまり、2人は伏せる。


「早いな、勘が良すぎる。一目置かれるどころか、上官から危険視されていただけの事はある」


尾形がそう言っていると、こちらに向かってくる数人の足音が聞こえた。

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ra(プロフ) - プスメラウィッチさん» しがない字書きにコメントありがとうございます🙇とても元気をもらえました。実はこのサイトで文章トレスされてしまっていたようで、もうここには投稿しない方針で考えています。pixi⚫︎の方などに投稿するか検討しているのでその際はお知らせいたします (1月31日 22時) (レス) id: e3ec8bd41f (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ(プロフ) - 続きの更新頑張って下さいね😆応援しています。 (1月31日 15時) (レス) @page26 id: b10205217f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ra | 作成日時:2021年5月13日 1時

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