かみつき３２ ページ35
Aside
あたしと消太の言葉に、皆の空気に若干の恐怖が混ざる。
ざわざわとする中、あたしはただヴィランを見ていた。
相「13号、避難開始。学校に電話試せ」
あたしは、素早く的確に指示を出していく消太に近づいた。
戦闘体勢に入った消太は、こちらを見ることなく応じる。
貴「消太、私も―((相「ダメだ」…なんで」
相「お前に怪我なんてさせてみろ、マイクに何を言われるか」
貴「でも消太一人じゃ…!!」
相「安心しろ、一芸だけじゃヒーローは務まらねぇって、Aもわかってるだろ」
貴「…じゃあ、消太の個性だけ、貸してよ」
無言で、いつものことだというように出された腕に噛みつく。
相「13号、後は任せた」
…独りで敵に立ち向かう姿はさすが、ヒーローのイレイザーヘッド。
麗「…Aちゃん、相澤先生のこと、やっぱり心配？」
心配そうな目であたしの顔を覗きこむ麗日から目をそらし、手元のゴーグルを見る。
貴「心配してないわけ、ないじゃねぇか…」
そのとき、あたしたちの前に、あの黒い霧のヤツが現れた。
黒「はじめまして、我々はヴィラン連合」
無駄に丁寧な口調が、恐怖心を煽ってくる。
黒「私の役目はあなたたちを散らしてなぶり殺す!!」
その瞬間、あの黒い霧があたしたちを包み込む。
思わず目を閉じるが、特に変わった気はしない。
目を開けると、そこにはあたしを含めて８人と、黒い霧のヤツしか残っていなかった。
貴「くっそ…ワープか……」
13号さんが飯田に指示を出し、周りのヤツが何か言っているのだろうが、それも耳に入らない。
貴「なんであたしをワープさせなかった…!!」
黒「あなたからは『こちら側の匂い』がするんですよ…ほら、今も、その目」
あたしと黒いヤツの話し声に、皆がこちらを見る。
黒「その目はヒーローのものじゃない、己の欲のためだけに動く者の目……我々と通じるものがありますよ」
貴「……あぁそうだよ…あたしはヒーローにならない、なれねぇんだよ!! でも!!」
13「ッ!!Aさん!! 待ちなさい!!」
13号さんが止めるのも聞かず、私は走って飛び降りた。
貴「でも!! 助けたいもん助けて、何が悪いんだ!!」
下で独り戦っている、消太のところへ行くために
ラッキーカラー
あずきいろ
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黒い鉄格子(プロフ) - 自分のペースで大丈夫ですので、更新頑張ってくださいね！待ってます！！ (2016年12月5日 13時) (
レス) id: 48a7f11f6d (このIDを非表示/違反報告)
柚璃 - 主人公も可愛くて、文章も神で最高ですね!!!あれです。ｳﾍﾍﾍﾍです←自分のペースで良いので更新頑張って下さい!!気長に待ってます!!!! (2016年8月5日 16時) (レス) id: 4bfdef9716 (このIDを非表示/違反報告)
藤見日和(プロフ) - 夢主がカッチョいい (2016年7月3日 15時) (レス) id: 3600278a3d (このIDを非表示/違反報告)
だみさん(プロフ) - 真里柚さん» コメントありがとうございます！ ２次元の三十路はイケメンですよね…！ これからもがんばりますのでよろしくお願いいたします！ (2016年7月3日 11時) (レス) id: 2ddd9ae6ed (このIDを非表示/違反報告)
真里柚 - 夢主のキャラかわいすぎですね！笑 相澤せんせーもイケメン！更新頑張ってください！応援してます！！ (2016年6月29日 18時) (レス) id: 469efc4a8b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：だみさん | 作成日時：2016年5月6日 18時
