【ダメプリ】攻防戦 (ページ15)

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婚約発表するな！ページ15

ガガさんに詳しく聞くと、快く答えてくれた。
内容は簡単だ。
クロムが私と婚約したことを自分から国民に伝え回っている。
内容は、
・結婚を決定しました
・姫からの指名であり、クロムが決めた訳では無い
・子供を作る予定もある
の3つだ。

……………。

…………はぁ？

『いやぁ、本当に婚約なんてしてませんけど……』

私がもう一度否定すると、ガガさんは信じてくれたようだ。

ガガさんの顔に再び綻びが戻る。

と、同時に、悪い表情をした。

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(クロムside)

まずい。まずい。
あの計画がもし、A本人に知られでもしたらひとたまりもない！計画が台無しになるとかそれ以前に、ただただ恥ずかしい！
目に見える全てのドアを開き回った。何処だ。あのお気楽姫は一体何処にいるのだ。

結局、見つけたのは1番遠くの部屋だった。Aが私の名を呼ぶ声が聞こえたから、何部屋か飛ばしてここまで来た。

『A…ここにいるんですか？開けますよ！？』

鍵はかかっていない。
一目散に扉を開ける。

｢……あ、クロム…｣

火照り顔のAは私に安堵の笑顔を見せた。
Aの上には1人の、がたいのいい男がのさばっていた。

これは……。

状況を理解すると同時に、その男を失神させた。Aの腕を掴んで乱暴に引き寄せる。

『………A、状況の詳細を』
｢お……襲われた…？｣

Aはいつものようにへへ、と笑う。笑い事では無いのに。

どうして笑っていられようか。すこしもやっとする。

『…A。これはこの国の宰相である私の責任です』
｢う、ううん、違うの。気にしなくていいから｣
『しかし…』
｢私なら大丈夫だよ｣

何を言っても聞かない顔だ。放っておくのが最善なんだろうか…。

｢ほら、早くリュゼ皇子の所に戻らないと…、うわぁっ！｣

歩くのに邪魔だから、私が掴んでいた腕を話した途端、Aはその場に崩れ落ちた。
慌ててもう一度腕を掴み直すと、さっきまでは気付けなかった、Aの体の震えが分かった。

『A……本当にすみません。一国の姫を放っておく等御法度だということは分かっていたはずなのに……』
｢んん………だ、大丈夫…｣

大丈夫じゃない！！と叫びそうになった。
あんなに背も高く力も強い男に押し倒されて怖がらない女性なんているわけない。

『どこまでやられましたか』
｢き………キス…まで｣

申し訳なさそうに答えられた。