【ダメプリ】攻防戦 (ページ1)

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同盟締結の翌朝ページ1

テオ「…姫様、姫様！！」

その声で目が覚めた。

見覚えの無い白く美しい、高い天井を見つめる。

ここは…。

あぁ、そうだ。ここはセレンファーレンだ。

条約を結んで…しばらくはここで条約についての事を会談するんだよね。

…よし、じゃあまず服を着替えて…

『…いや、何で勝手に部屋に入って来てるのよ』

テオ「ええと…そ、それより！皆さん待ってるから早く！」

『ええ…』

話しそらされた気がする。
でも、たしかに早くしないと！
今日は会食に誘われてたんだった！

、

『すいません！遅れました！！』

リュゼ「姫。待っていましたよ」

クロム「おはようございます、姫」

私とは裏腹に、リュゼ皇子とクロムは静かな調子で喋る。後ろに着いてきているテオも黙って会釈をした。

『メア皇子はいらっしゃらないんですね』

クロム「…寝坊ですよ」

なんと…私以上のねぼすけが存在するのか。

リュゼ「取り敢えず座ってください」

言われた通りに、碧色のふかふかの椅子に腰掛ける。

『ええと…あの、どうして私を会食に？』

テオ「何か事情でもあるんですか？」

リュゼ「ええ、そうなんです。同盟の事なんですが…」

リュゼ皇子が笑顔を見せる。なんだか怪しい笑顔だ。

リュゼ「同盟の証として、姫にはセレンファーレンの者に嫁いで頂くことになりました」

『え？』

と…嫁ぐ……？

クロム「王家か、王家に仕える者ので…という条件付きです。それ程悪いものでも無いでしょう？」

クロムが意地悪そうに微笑む。

テオ「…というと……貴方か、リュゼ皇子か、メア皇子の誰かと、という事ですか」

リュゼ「宰相はそう言っていました」

クロム「イナコの王妃には許可を頂いております」

えっなんで私抜きで話進めてんの？？

『ちょっと待ってください！話がよく分かりません！！勝手に私の結婚相手を決めないでください！』

机をバンと叩いて立ち上がった。
少し沈黙ができる。恥ずかしくなってきた。

リュゼ「おや？私との結婚も可能だというのに…どうして嫌がるのですか？」

リュゼ皇子が首を傾げる。

クロム「おかしいですねえ…」

『いやいやいや…て、テオは私の味方よね！？』

テオ「おっ、俺は…姫様が幸せなら…それで、……ｺﾞﾆｮｺﾞﾆｮ………」

最後の方、なんて言ってるか全然聞こえない！！
何でテオはショック受けてるの！？

え…え、このままこの方針で進めていくつもりですか？？

嘘でしょ！！？