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私と彼 ページ4

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生憎悟くんの身体でその人のことは見えないけど声でわかる。


「行くよ、悟」


ガバリと影がどいて視界が開けた先にいたのは私にとって先輩であり、悟くんの同期の夏油先輩だった。
彼の登場により私は内心ホッと胸を撫で下ろすと、悟くんは不機嫌そうに中指を立てた。



「ちっ、邪魔すんなよ傑」

「あのね。邪魔も何も私は君たちの関係に口を出すつもりはないけど、自販機に行くと言って勝手にどこかへ行ってから何分経ってると思ってるんだ。出発時間はとっくに過ぎてるよ」

「あ?何それ。真面目ちゃんかよお前は」

『ちょっと悟くん、すぐ喧嘩腰にならないの』



夏油先輩が言ってることは誰が聞いたって真っ当だ。
悟くんは分かりやすくため息をついてこちらに頬を膨らませてみせると私の頭にがしっと手を置いた。

……ちょっと可愛い。



「……っはぁ。そもそもAがキスしないのが悪い」

『ごめんね』



悟くんはわしわしと私の頭を撫でた。この際髪の毛が崩れるなんてどうでもいいけど、任務にはそろそろ行くべきだろう。私もそろそろ昼休み終わるし。



『悟くん。帰ってきたら、するから』



夏油先輩もいてかなり恥ずかしいけどこの際仕方ない。私は悟くんの目を見てそう伝えると彼は「マジで?」と口にした。「もちろん」と頷くと瞬間サングラス越しでもわかるくらい目が見開かれた。



「やる気出てきたわ。さっさと終わらせるぞ傑」

「……随分と単純だね」

『夏油先輩、お待たせしてしまって本当にすみません』

「別にいいよ。むしろこちらこそAにはいつも頭が上がらないね」

『いえ、そんな……』



長らくお待たせしてしまった申し訳なさに夏油先輩に謝る。するとその横で悟くんは思い出したかのように「ん」と言って小指を突き出してきた。



「絶対な」

『うん。約束』



悟くんの小指に自分の小指を絡ませてゆびきりげんまんをする。悟くんはどことなく満足げだ。



『行ってらっしゃい。悟くんも夏油先輩も気をつけてください』

「ありがとう」

「余裕。俺たち最強だから」

『それもそうね』



私が手を振ると二人は歩いて行った。私も教室に戻らないとなあなんて校舎の窓枠を乗り越える。悟くんは我儘で気分屋だけど、最強で寂しがりやで甘えたがりで私の前では誰よりも優しい。


可愛いなあ、なんて緩み切った頬で教室に戻った。

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真理亜 - 夢主と誕生日一緒なんだか!好きぴと誕生日一緒💕 (1月22日 19時) (レス) @page5 id: 2ba0617eeb (このIDを非表示/違反報告)
エンドラーク(プロフ) - めちゃくちゃ好きです!!パスワード保護されてる小説はもう見れないのでしょうか….. (2022年8月22日 1時) (レス) id: 716a03fe49 (このIDを非表示/違反報告)
泡沫(プロフ) - がんばってください、陰ながら見守ってます(*´˘`*) (2021年3月22日 18時) (レス) id: 2bbd9ff8c5 (このIDを非表示/違反報告)
桜雪(プロフ) - 美波さん» ありがとうございます!頑張ります! (2021年3月20日 9時) (レス) id: ef0eaf48d3 (このIDを非表示/違反報告)
美波(プロフ) - めちゃくちゃ好きです...(;_;) 更新頑張ってください!! (2021年3月19日 8時) (レス) id: 1b90c873e2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桜雪 | 作成日時:2021年3月13日 22時

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