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15 デート ページ20

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『……すごい人混み』

「うげ〜俺並ぶの嫌い」



高専から電車に乗って来た大都会にある目的のお店の前には人が集中していてうぇ、と隣で幼馴染が顔を歪めて舌を出した。
せっかくの美形が勿体ない、と場違いなことを思いながら私は苦笑いを浮かべた。



『どうしよっか……今はまだ混んでるし夕方にする?』

「あー、そうだな。じゃあ昼行こうぜ」

『……何食べよっか』



滅多に被ることないせっかくの休日。1分たりとも無駄にはできないと、昼食どき、さらにはおやつどきを避けて閉店前を狙うことにした。パンケーキが目的でわざわざ街まで出てきたものの私は全くと言って良いほど土地勘がない。こう言う時は悟くんに任せるのが1番だと彼の返答を待つ。



「とりあえずフードコートでも行くか」

『フードコート……?行きたい!』

「はいはい。そんな嬉しそうにしなさんな」



悟くんの提案に私は食い入るように乗っかる。いつからかフードコートで食事をすることは寮に入って自由になってからやりたいことのうちの一つだった。悟くんとパンケーキ屋さんの横を通り抜けてショッピングモールに向かって大通りを歩き始める。



「はしゃぎすぎて転ぶなよ」

『流石に転ばな……わっ、すみません!』

「あれれ?言った側からつまづいてるAちゃーん」



横断歩道を渡る時悟くんを見上げていた為前方から歩いている人と肩が擦れる。相手の人は私に目もくれずずかずかと人混みに消えて行った。悟くんはパシッと私の手を掴むと指を絡ませた。



____





初めてのフードコートで驚いたことは、通信機のような小型の機械を受け取り料理の完成とともにアラームが鳴る事だ。あとお水のセルフサービス。


各々食事を済ませると悟くんはデザートだと言ってクレープを買ってきた。
いちごと生クリームとアイスクリームが乗ったなかなかヘビーなクレープには上からたっぷりチョコレートソースがかかっている。先程ペッパーランチを食べていたと言うのにいつからこんなに甘党になったのやら。


私はお水を飲みながら悟くんの食べっぷりを眺めていると彼は「あ」とおもむろに口を開けた。一口くれると言う事だろう。私は同じように口を開くと中に甘ったるい生クリームの味とひんやりしたアイスクリームの味が広がった。仄かな酸味はいちごによるものだろう。



「ど?」

『おいひぃ』

「だろ?」



そう言って機嫌よくクレープを食べ進める悟くんはやっぱり可愛いのだ。




 

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真理亜 - 夢主と誕生日一緒なんだか!好きぴと誕生日一緒💕 (1月22日 19時) (レス) @page5 id: 2ba0617eeb (このIDを非表示/違反報告)
エンドラーク(プロフ) - めちゃくちゃ好きです!!パスワード保護されてる小説はもう見れないのでしょうか….. (2022年8月22日 1時) (レス) id: 716a03fe49 (このIDを非表示/違反報告)
泡沫(プロフ) - がんばってください、陰ながら見守ってます(*´˘`*) (2021年3月22日 18時) (レス) id: 2bbd9ff8c5 (このIDを非表示/違反報告)
桜雪(プロフ) - 美波さん» ありがとうございます!頑張ります! (2021年3月20日 9時) (レス) id: ef0eaf48d3 (このIDを非表示/違反報告)
美波(プロフ) - めちゃくちゃ好きです...(;_;) 更新頑張ってください!! (2021年3月19日 8時) (レス) id: 1b90c873e2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桜雪 | 作成日時:2021年3月13日 22時

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