9 お仕置き ページ14
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『やめっ……んふぁ……や、ら』
体格差もあることから悟くんの舌が侵入してくると私の口内はそれでいっぱいになる。舌を強引に絡め取られ深く深く口付けられ、ただ与えられた快楽を享受するので精一杯で、目の前がぼんやりと白くなった。
解放された頃には頭がクラクラとしていて何も考えられなくなっていた。
『っ……はぁっ、はっ』
「は……」
呼吸を整えようと必死に肺を上下させていると、流石の悟くんも軽く息を吐いた。きっと私は耳まで真っ赤に染まっているんだろうけど悟くんは顔色ひとつ変えずに私を見下ろしている。
彼に何か言おうかとしても酸素のまわりきってない身体は話すこともままならない。悟くんは私の唇をなぞるとおもむろに口を開いた。
「昨日、平気だったの」
予想もしない突然の問いかけに私は一瞬驚く。
ぶっきらぼうだし、不機嫌であることには変わりないけど彼なりに私のことを心配してくれているのはすぐに分かった。私はその気遣いが嬉しくて「大丈夫だよ」と笑顔を浮かべて途切れ途切れに返した。
「嘘。寝てないじゃん」
『そんな事も、ないけど……』
実際、2時間ほどは眠れたし新幹線の中でも寝たから今は眠気はあまりない。むしろアドレナリンが出て目が冴えているくらいだ。教室で会った時もそうだけど、ひと目で寝不足を見抜く悟くんに呑気に感心していると悟くんは額をピタリとくっつけた。
「俺を見縊りすぎ。
大体寝れないくらいだったら俺に電話かければ良かっただろ」
『……昨日は悟くん怒ってるかなって』
「へぇ。怒らせた自覚はあんのな」
離れたと思ったら片方の口角を上げて悪い笑顔を浮かべており思わず萎縮してしまう。「スミマセン」と消えそうな声で呟くと悟くんはため息をついてから手を頭の後ろで組んで私の横に寝そべった。
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真理亜 - 夢主と誕生日一緒なんだか!好きぴと誕生日一緒💕 (1月22日 19時) (レス) @page5 id: 2ba0617eeb (このIDを非表示/違反報告)
エンドラーク(プロフ) - めちゃくちゃ好きです!!パスワード保護されてる小説はもう見れないのでしょうか….. (2022年8月22日 1時) (レス) id: 716a03fe49 (このIDを非表示/違反報告)
泡沫(プロフ) - がんばってください、陰ながら見守ってます(*´˘`*) (2021年3月22日 18時) (レス) id: 2bbd9ff8c5 (このIDを非表示/違反報告)
桜雪(プロフ) - 美波さん» ありがとうございます!頑張ります! (2021年3月20日 9時) (レス) id: ef0eaf48d3 (このIDを非表示/違反報告)
美波(プロフ) - めちゃくちゃ好きです...(;_;) 更新頑張ってください!! (2021年3月19日 8時) (レス) id: 1b90c873e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜雪 | 作成日時:2021年3月13日 22時