４７ これでも偉い人 ページ48
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「え〜っ!?この空気でそれ言う!?」
「ったりめーだ!
こっちは散々コケにされたわけだし?
せっかく苦労して作ってた手作りマロンタルトを捨てられたわけだし?
なのに幼馴染だかなんだか知らねーけどいきなり現れた可愛い女の子にまで慰めてもらってさ?
涙ながらに謝られたくらいじゃ許せねーなあ」
「コイツオレ様より根にもつタイプなんだゾ」
ちら、とエースくんがこちらを見た。この場にいる【女の子】は私だけなので何とも言えず目を逸らす。
「そんな…じゃあ、どうすれば…」
「…オレ、しばらくは誕生日じゃないんだよね」
「は?お前何を言って…」
「だから、【なんでもない日】のパーティーのリベンジを要求する。
オレたち、結局パーティーに参加できてねーし。今度はお前がタルト作って持って来いよ。
あっ、トレイ先輩に手伝ってもらうのはナシだから!自分で苦労しろ!
……そしたら、許してやらないことも、ない」
頭をかいてそう言ったエースくんに素直じゃないなあ、と笑みが溢れた。
「いい?わかった?」
「…うん。わかった」
無事に仲直りできて私は胸を撫で下ろしているとクロウリー先生が穏やかな表情で歩いてきた。
「うんうん。歩み寄りは美しきかな。これで一件落着ですね」
クロウリー先生何もしてないけどね、何て言葉は喉奥に押し込んで学園長の言葉に頷くとケイト先輩が笑顔で寮生をとりまとめた。
せっかくの庭が…と言ってるケイト先輩を目端に私はリドルくんに歩けるか尋ねると平気、と頷かれる。
それでも心配な私は腰に軽く手を添えた。
リドルくんは一応医者に診せるとのことで保健室に行くことになった。トレイくんはそれに付き添うようにケイト先輩が提案した。
「私も付き添いましょう」
「…はい。ありがとうございます」
『…あ、私も…』
クロウリー先生はちらりとこちらを見た後にケイト先輩の名を呼ぶ。ケイト先輩は一度手を止めて返事した。
「クイーンくんが寮に戻ってきたら私のところへ来るように伝えてもらってもいいですか？」
『うっ』
「りょーかいです☆ばっちり伝えておきまーす」
ケイト先輩は心なしか楽しそうだった。
そんな彼を見てトレイくんは同情の苦笑いを浮かべてリドルくんはため息をついた。
「それでは、行きましょうか」
『あははは…ソウデスネ』
にっこりと微笑んだクロウリー先生と目があって目を逸らす。
私は医務室に向かうまでどうやって逃げ出そうか必死に考えを巡らせていた。
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桜雪(プロフ) - マリア・クイーンさん» コメントありがとうございます。わぁぁそれは嬉しいです！え、むしろ全然うちの子使ってやってください！もし完成したら拝見させていただき気持ちさえあります！これからも頑張りますね！ありがとうございます。 (2020年8月2日 8時) (
レス) id: ef0eaf48d3 (このIDを非表示/違反報告)
マリア・クイーン - 一応確認さして頂きました。これからも頑張って下さい。 (2020年8月2日 5時) (レス) id: 30966058e4 (このIDを非表示/違反報告)
マリア・クイーン - とても素敵でした。これからも何度か読みたいと思います。あと、私のオリキャラちゃんにユニーク魔法とクイーンという名字を真似してつけても良いですか？、小説や、漫画を投稿する訳ではなく、ただ単に自己満で描いたオリキャラちゃんなので、転載などはしないのですが (2020年8月2日 5時) (レス) id: 30966058e4 (このIDを非表示/違反報告)
桜雪(プロフ) - 由瑞さん» うわぁぁありがとうございます！頑張ります！！！ (2020年7月12日 2時) (レス) id: ef0eaf48d3 (このIDを非表示/違反報告)
由瑞 - リドル君可愛よ…凄く面白かったです!更新頑張ってください! (2020年7月12日 0時) (レス) id: 8d4739ba12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜雪
| 作成日時：2020年5月5日 22時
