２２ チョコレート ページ23
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『うっ…リドルくんの馬鹿ぁっ…！』
「俺からしたらAも充分馬鹿だと思うけどにゃ〜」
『知ってるよぉ！私は馬鹿ですぅ！』
私が１番馬鹿で愚かだ。どうすれば正解だったのか、もっと他にたくさん方法はあっただろう。自分も相手も傷付かずに済んだ方法が。そんなこと他人に言われずともわかっているのに結局こんな結果でしか自分の気持ちを伝えられなかったことに後悔する。
(…って私、誰と会話してるの？)
顔を上げて声がした方を見る。目の前に目線を合わせる様にしゃがんでいるのは特徴的なグラデーションがかった紫色の髪の毛に猫耳。独特な口調で八重歯があって…そんな人間は私の知り合いに１人しか居ない。
『…チェーニャ!?』
「変な奴がいると思ったらAかにゃ〜リドルと何かあったのかね？」
チェーニャの飄々としたつかみどころのない雰囲気は昔と変わらない。
幼い頃の知り合いである彼に安心して勢いに任せて抱きついた。チェーニャは相変わらず驚いた様子も見せない。背中に優しく手を回してくれる訳でもないが拒否もしない。
酷く安心して一瞬止まった涙がまた溢れた。
『うえっ…喧嘩した…』
「君らが喧嘩なんて珍しいなぁ〜Aはリドルが大好きなんじゃないのかね？」
『好きだよぉ。好きだから無理しないで欲しかったのに…』
「そりゃ無理なんじゃないかい。リドルのヤツは昔から頑固じゃないか」
『本当だよっ』
頑固だよリドルくんは。一度決めたら絶対最後まで曲げないし、自分が一番正しいと思ってる。やっぱり馬鹿だ。とぐりぐりとチェーニャに頭を押し付けるとぽん、と頭に手を置かれてわしゃわしゃと撫でられる。
「おみゃ〜らはよく似てるなぁ」
『はい!?どこが!?』
「どこがって言ったら全部じゃないかにゃ」
『嘘だ…んぐっ!?』
顔を上げた瞬間口の中に何か突っ込まれる。びっくりして飲み込みそうになるのを堪えて舌の上でコロコロと転がしてみる。
『チョコレート…』
「Aは昔からチョコあげれば黙るからにゃ〜」
『…美味しい』
口に入れられたのはチョコレートだった。甘くて、その中に内包された濃厚なカカオの味。あっという間に口の中で溶けていく。
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桜雪(プロフ) - マリア・クイーンさん» コメントありがとうございます。わぁぁそれは嬉しいです！え、むしろ全然うちの子使ってやってください！もし完成したら拝見させていただき気持ちさえあります！これからも頑張りますね！ありがとうございます。 (2020年8月2日 8時) (
レス) id: ef0eaf48d3 (このIDを非表示/違反報告)
マリア・クイーン - 一応確認さして頂きました。これからも頑張って下さい。 (2020年8月2日 5時) (レス) id: 30966058e4 (このIDを非表示/違反報告)
マリア・クイーン - とても素敵でした。これからも何度か読みたいと思います。あと、私のオリキャラちゃんにユニーク魔法とクイーンという名字を真似してつけても良いですか？、小説や、漫画を投稿する訳ではなく、ただ単に自己満で描いたオリキャラちゃんなので、転載などはしないのですが (2020年8月2日 5時) (レス) id: 30966058e4 (このIDを非表示/違反報告)
桜雪(プロフ) - 由瑞さん» うわぁぁありがとうございます！頑張ります！！！ (2020年7月12日 2時) (レス) id: ef0eaf48d3 (このIDを非表示/違反報告)
由瑞 - リドル君可愛よ…凄く面白かったです!更新頑張ってください! (2020年7月12日 0時) (レス) id: 8d4739ba12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜雪
| 作成日時：2020年5月5日 22時
