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新選組の末路 ページ48

一年後。

この地に来てから桜の咲く季節も過ぎ、蝉が鳴く季節となった。

―――風の噂では、新選組は崩壊したらしい。
局長として蝦夷まで行って戦い抜いた土方さんは銃弾によって死に、一は会津にとどまって戦った後に会津藩主が降伏、現在は斗南の方にいると聞いた。おそらく千鶴と薫も共に暮らしているだろう。

平助や山南さんの話はさすがにわからないが、おそらく・・・。




総司の姉―――今では私の義姉(あね)でもあるが、ミツさんに預けていたお給金全てがちゃんとそのまま保管されていたのには驚いたものだ。

新選組にいた頃はお互いお給金をろくに使わないでいたおかげで、江戸の町はずれに一軒のそこそこ大きな家を持つ事もできて、かつそこで診療所も開いているからお金に困る事はない。


今日も一人の患者さんの治療をすると、少し時間の空きができた。

家事でもするかと腰を浮かせたが、外には布団や洗濯物が綺麗に干されているし、廊下も部屋の棚も隅々まで綺麗だ。それは・・・


「A、ほかにやる事とかある?」

「いやいや、そういうのは私がやるからいいって前に言ったでしょ」

「ええ?そんな事したら僕一日中寝転がってるしかやる事無いじゃない!」


・・・旦那さんが異常に家事を手伝ってくれるからだ。

家事を頑張ったのにお決まりの一言とかを貰えなくて不満なのか何なのか、そわそわとした様子で近づいて来ると私の隣にちょこんと座って軽く頭を差し出してくる。

内心ため息を吐きながら頭を撫でてやると、心底嬉しそうに笑うのだ。


「総司、いつも家事をありがとう。・・・できれば料理も上手くなってくれたら嬉しいんだけどね」

「"斬る"だけなら大丈夫なんだけどね」

「切るだけって・・・まあ、らしいっちゃらしいけど。あ、そろそろお昼の時間だ!」

「僕も手伝うよ!」



昼餉を終えて午後の診療をしていると、患者の連れて来た子供たちが庭で総司と共に遊んでいた。・・・本当に、子供たちの相手をしてくれているだけでとても大助かりだ。

おばあさんに薬の飲み方などを説明していると、おばあさんが総司を見ている事に気が付いた。


「トキさん、うちの総司がどうかしましたか?」

「いやねえ、私が後三十年くらい若ければねえ・・・」

「ええっ!?う、うちの旦那を持ってかれちゃ困ります!」

「ふふふっ、Aちゃんは旦那さんのことが大好きなのねえ」


おばあさんはそう言うと、やはり総司の方へと視線を向けた。

夫婦→←離隊



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まんさ(プロフ) - justforyou7nanaさん» コメント、リクエストありがとうございます! 番外いいですね!作ってみたいと思います!(*'ω'*) さすがに18禁は制限がかかるので無理ですけどね笑 (2017年4月1日 10時) (レス) id: 9f423a56ec (このIDを非表示/違反報告)
justforyou7nana(プロフ) - この小説の番外編も見てみたいです!18 禁もみてみたいな笑 (2017年3月30日 8時) (レス) id: 4203d4d0a3 (このIDを非表示/違反報告)
まんさ(プロフ) - 弓 桜さん» ありがとうございます!嬉しいです! (2016年3月10日 21時) (レス) id: ab7e40fe20 (このIDを非表示/違反報告)
弓 桜(プロフ) - まんささん» 見に行きます♪ (2016年3月10日 20時) (レス) id: 484d75b51c (このIDを非表示/違反報告)
まんさ(プロフ) - 詩音舞さん» ありがとうございます! (2016年3月10日 19時) (レス) id: ab7e40fe20 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まんさ | 作成日時:2015年8月4日 22時

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