変化 ページ34
祝言を終えて二日後、新八と左之が離隊した。
近藤さんと土方さんに直談判し、腹の内をさらし合った上でこれ以上は着いて行けないと二人が言ったらしい。
私も、他の幹部も、二人が今の新選組―――近藤さんのやり方に不満を抱いていることは薄々知っていたから、それを
総司は近藤さんの護衛として出払ってしまったから、手持ち無沙汰な私はこれから屋敷を発つという二人の見送りに出ることにした。
一と千鶴と、私。
見送りはそれだけだ。隊を去ろうとすれば斬るという法度も、もう意味を成さないのがわかる。
それに一抹の寂しさを覚えながら、私は千鶴と最後になるかもしれない会話を交わす二人の姿を見つめた。
話が大体終わったのか、左之が私に視線を向けて
「A、総司と幸せにな」
「あ!それ俺が言おうと思ってとっておいたのに!―――A、幸せにしてもらえよ!」
「そうするよ」
「―――ああそうだ、千鶴は斎藤といつ夫婦になんだ?」
「え、えっえええぇぇえええ!!!そそそんな、私と斎藤さんはそんな関係じゃ・・・」
顔を真っ赤にして否定しようとして、しきれない様子に皆で笑うと、千鶴はちょっとすねたように「からかうなんて酷いです」と抗議の声を上げた。
それにまた皆で笑うと、千鶴も釣られて笑顔を作った。
「斎藤。千鶴と、新選組をよろしくな」
「ああ」
「・・・じゃあ、そろそろ行くか」
「だな」
二人は寂しそうに笑うと、背を向けて歩き出した。
千鶴はとても止めたそうにしていたけど「二人とも、お気をつけて!」と言うのみで、その場で二人の大きな背が小さくなり、角を曲がるまで見つめ続けていた。
―――新選組が、武士の心のよりどころが、また少し変わってしまった。
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まんさ(プロフ) - justforyou7nanaさん» コメント、リクエストありがとうございます! 番外いいですね!作ってみたいと思います!(*'ω'*) さすがに18禁は制限がかかるので無理ですけどね笑 (2017年4月1日 10時) (レス) id: 9f423a56ec (このIDを非表示/違反報告)
justforyou7nana(プロフ) - この小説の番外編も見てみたいです!18 禁もみてみたいな笑 (2017年3月30日 8時) (レス) id: 4203d4d0a3 (このIDを非表示/違反報告)
まんさ(プロフ) - 弓 桜さん» ありがとうございます!嬉しいです! (2016年3月10日 21時) (レス) id: ab7e40fe20 (このIDを非表示/違反報告)
弓 桜(プロフ) - まんささん» 見に行きます♪ (2016年3月10日 20時) (レス) id: 484d75b51c (このIDを非表示/違反報告)
まんさ(プロフ) - 詩音舞さん» ありがとうございます! (2016年3月10日 19時) (レス) id: ab7e40fe20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まんさ | 作成日時:2015年8月4日 22時