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本当の三々九度 ページ33

三々九度にもってこいな杯は無いから、さっきまで総司が飲んでいた物で行うことになり、酒の注ぎ手は薫にお願いした。

そこらでやっと腹を決めた私は、薫と少し話をしてみることにした。


「・・・なんで俺なんだ?」

「あなたの事を信用するって証でもあるし、祝ってほしかったからかな?」

「A、お前は随分と人がいいんだな」

「僕のお嫁さんだから当たり前だよ」

「沖田のとこに嫁入りさせるのがもったいないよ」

「ちょっと、それどういう意味?」


お酒を注ぎ終えると、薫は私に向けて一言「幸せにな」と微笑んで席へと戻って行った。

総司は薫に向けて視線を送っていたが、やがて私の方へと視線を向けて「準備はいいか」と視線で聞いてきた。



―――ちょっと、緊張してきた。緊張してきたせいか、少しぎこちなくうなずくと総司は「落ち着け」とばかりに私の背中を一度叩き、三々九度をはじめた。

一回、二回と杯に口をつけるが酒は飲まない。そして三回目で飲み干す。
その杯を私に渡すと、今度は千鶴が注ぎ手を行ってくれた。

注がれた酒を先ほどの総司のように飲むと、ちょっと困った。


「左之さん、小さいのはあるけど中くらいのとかでかいのとかないよな?」

「・・・まあ、そのままあと二回ずつやっちまえばいいんじゃねえか?」


そのまま続行するらしく、今度は私→総司と飲み、次は総司→私と飲んだ。
注ぎ手はその都度(つど)交代し、結局皆が注いでくれたことになる。


「・・・これで終わりだよね?」

「そうだね。―――A、これで僕たち夫婦(めおと)なんだね。何だか実感がわかないや」

「ふふっ、私もだよ」


二人で笑顔を浮かべると、障子が開いて土方さんと近藤さんが姿を現した。その背後には山南さんの姿もある。

三人は私たちは見て微笑みながら「おめでとう」とお祝いしてくれた。
・・・皆が祝福してくれる、これほど嬉しいことはあるだろうか。

総司が私の名を呼んだ気がして、視線を向けると距離の縮まった総司の顔があって、そのまま公開で口付けをすることになり、恥ずかしさでわけがわからなくなった私が総司の顔面を殴ったのはまた別の話。

変化→←祝言の用意



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まんさ(プロフ) - justforyou7nanaさん» コメント、リクエストありがとうございます! 番外いいですね!作ってみたいと思います!(*'ω'*) さすがに18禁は制限がかかるので無理ですけどね笑 (2017年4月1日 10時) (レス) id: 9f423a56ec (このIDを非表示/違反報告)
justforyou7nana(プロフ) - この小説の番外編も見てみたいです!18 禁もみてみたいな笑 (2017年3月30日 8時) (レス) id: 4203d4d0a3 (このIDを非表示/違反報告)
まんさ(プロフ) - 弓 桜さん» ありがとうございます!嬉しいです! (2016年3月10日 21時) (レス) id: ab7e40fe20 (このIDを非表示/違反報告)
弓 桜(プロフ) - まんささん» 見に行きます♪ (2016年3月10日 20時) (レス) id: 484d75b51c (このIDを非表示/違反報告)
まんさ(プロフ) - 詩音舞さん» ありがとうございます! (2016年3月10日 19時) (レス) id: ab7e40fe20 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まんさ | 作成日時:2015年8月4日 22時

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