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祝言の用意 ページ32

それから薫を連れて江戸へと落ち延びた私たちは、旗本屋敷で休息を取っていた。

薫の立ち居地は特には決まっていないが、千鶴と双子だから副長の小姓になるのだろうと他の隊士たちは認識しているようだ。本人もそれでかまわないと言っていたし、千鶴の近くにいた方が良さそうだからと土方さんも許可している。


皆が(そろ)った晩には久しぶりに集まってお酒を飲んだ。
・・・と、いっても、局長副長は忙しいから欠席、山南さんもいない。

敗戦の後だからか皆暗い面持ちだったが、酒が入れば次第に場も盛り上がってきた。
だが、一年半前の宴会と比べて、皆の見目も纏う空気も随分変わったように感じる。

隣に座って酒を楽しむ総司がふいに杯を差し出してきた。
まだ中身の残るそれと総司を交互に見て、私は「何か用?」と単純な問いかけをした。

それに対し彼は柔らかく微笑むと


「ねえ、皆。・・・僕たちさ、夫婦(めおと)になる約束を交わしたんだ」


一瞬静まり返った室内に、わぁっと歓声が上がった。

言葉を発した筆頭が新八なのか平助なのか、それはよくわからないけど皆それぞれの方法で驚きを表現している。・・・こころなしか、皆の顔が明るくなった気もする。


「夫婦か、そいつはめでたいよな!なっ左之!」

「ああ。・・・祝言(しゅうげん)は開けねえが、俺たちで精一杯祝ってやろうぜ」

「二人はそっちに座れよ!ほら早く早く!」


ポカンとする私を他所に、三馬鹿がせっせと簡易的な祝言の準備を始め、私たちは所定の、壁際で広間を見渡せる位置に就く。

この場にいる人数がたった六人だから襖を取っ払って広間を作る必要もないし、皆は真ん中に通路を作ってその両脇に三人ずつ座った。・・・これで大体の形は整っただろうか。

本当の三々九度→←意外な行動



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まんさ(プロフ) - justforyou7nanaさん» コメント、リクエストありがとうございます! 番外いいですね!作ってみたいと思います!(*'ω'*) さすがに18禁は制限がかかるので無理ですけどね笑 (2017年4月1日 10時) (レス) id: 9f423a56ec (このIDを非表示/違反報告)
justforyou7nana(プロフ) - この小説の番外編も見てみたいです!18 禁もみてみたいな笑 (2017年3月30日 8時) (レス) id: 4203d4d0a3 (このIDを非表示/違反報告)
まんさ(プロフ) - 弓 桜さん» ありがとうございます!嬉しいです! (2016年3月10日 21時) (レス) id: ab7e40fe20 (このIDを非表示/違反報告)
弓 桜(プロフ) - まんささん» 見に行きます♪ (2016年3月10日 20時) (レス) id: 484d75b51c (このIDを非表示/違反報告)
まんさ(プロフ) - 詩音舞さん» ありがとうございます! (2016年3月10日 19時) (レス) id: ab7e40fe20 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まんさ | 作成日時:2015年8月4日 22時

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