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浮つき ページ23

夜が明け、やっと出陣できると思いきや近藤さんだけ日野に残る事になった。
後で合流するという事になったらしいが、隊の士気が著しく下がったのは言うまでもない。

移動中も、現在の昼の休憩中も、ちょっとした事での衝突が繰り返されていた。


「・・・近藤さん、まだ追いついてこねえな。ったく、今回の甲府行きを旅行かなんかと勘違いしてんじゃねえのか?」

「そう言ってやるなって。―――日野は故郷みたいなもんだ、錦を飾りてえんだろうよ」

「俺は時と場合を考えてくれって言ってるんだ」


苛つきを隠しもしない新八と、近藤さんの気持ちを察してそれをなだめている左之。
近くに集まっていた幹部と千鶴は握り飯を食べつつそれを聞いていた。

土方さんも「ただ酒を飲んでいるわけじゃないさ」と言うが、その顔はあまり穏やかなものではない。彼だって近藤さんの早期合流を望んでいるのだ。



「貴様、今何と言った!!」

「我々を愚弄しおって!!」


またか、と近くにいた左之がため息を吐いた。
総司も土方さんも、迷惑そうな顔をして声のした方向を見ている。

会議をしていたのだが、騒ぎが起きてしまってはそれどころではない、私たちがあの騒ぎを止めなければならないのだから。

新八が険しい顔のまま立ち上がると、土方さんに「大将が浮ついてっと、こうやってどんどん隊のタガが緩んできちまうぜ」と皮肉たっぷりに言ったが、土方さんはなにも反応を示さなかった。

それに対してまた苛ついた様な顔をして、新八は左之と共に喧嘩の仲裁に向かった。


「・・・副長、率直にお聞きします」

「なんだ」

「今回の戦―――勝てるとお思いですか?」


一の言葉に、その隣に座っていた千鶴はハッとしていた。
総司も食の細さのせいか、握り飯をチビチビと齧(かじ)りながらも耳を傾けている。


「・・城にこもる事ができれば戦いようもあるが、正面からやり合ったら―――難しいだろうな」

「予想通りの答えが返ってきて、少し安心しましたよ。――まあ、全然安心できるような状態じゃないみたいですけど」


総司が意地の悪い笑みを浮かべると、土方さんは困ったように笑って「新八たちには言えねえな」と言った。

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まんさ(プロフ) - justforyou7nanaさん» コメント、リクエストありがとうございます! 番外いいですね!作ってみたいと思います!(*'ω'*) さすがに18禁は制限がかかるので無理ですけどね笑 (2017年4月1日 10時) (レス) id: 9f423a56ec (このIDを非表示/違反報告)
justforyou7nana(プロフ) - この小説の番外編も見てみたいです!18 禁もみてみたいな笑 (2017年3月30日 8時) (レス) id: 4203d4d0a3 (このIDを非表示/違反報告)
まんさ(プロフ) - 弓 桜さん» ありがとうございます!嬉しいです! (2016年3月10日 21時) (レス) id: ab7e40fe20 (このIDを非表示/違反報告)
弓 桜(プロフ) - まんささん» 見に行きます♪ (2016年3月10日 20時) (レス) id: 484d75b51c (このIDを非表示/違反報告)
まんさ(プロフ) - 詩音舞さん» ありがとうございます! (2016年3月10日 19時) (レス) id: ab7e40fe20 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まんさ | 作成日時:2015年8月4日 22時

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