一休み ページ3
それから数日、ほとんど毎日の様に綱道さんは前川邸に訪れて山南さんや新見さんと研究を続けていた。
そんなある日、私は土方さんの命で男装して総司と左之が率いる隊の巡察に同行していた。
目的は彼らが巡察をちゃんとしているのか見ること。
「あーあ・・・Aさんの男装した隊服姿じゃなくて、いつもの着物の方の隊服姿が見たかったなー・・・」
「・・・だな」
先頭の二人がくだらない事を言っているのは、真後ろにいるから丸聞こえ。
・・・でもまあ、とりあえず仕事はちゃんとしてるらしいし、土方さんにはいい報告ができそうでよかった。
そろそろ帰ってもよさそうな頃、前方から龍之介がやってきた。
芹沢さんに頼まれた買い物の帰りみたいで、せっかくだし私も一緒に帰るついでに、龍之介が浪士に絡まれないよう護衛することにした。
「・・・じゃあ僕も帰ろうかな、左之さんは？」
「俺は薩摩藩邸のほうも巡察してくる。・・・この前辻斬りがあったしな」
「左之は熱心だね・・・じゃあ、気をつけて」
左之たちと別れた後、総司も含む私たちは特に会話もなく壬生へ向かっていた。
途中で龍之介が浪士組の今後について危機感はないのか、とか話していたけど、総司に対してだったし気にしなかった。
「町に異常もなく、皆隊務にも熱心でした」
「そうか・・・ご苦労だったな」
「いえ、これが私の仕事ですし」
土方さんの部屋へ報告に来ていたのだが、土方さんの眉間の皺が以前にも増して深くなっていた。
資金繰りについても、薬や人手についても・・・と、色々気苦労が多いんだろう。
「土方さん、今すっごく怖い顔してますよ」
「・・・まあな」
「こんな事もあろうかと、今日はお団子買って来ましたから一休みしてお茶でもどうです？」
「まだやることが溜まってんだ・・・総司とでもして来い」
「後で私も手伝いますから、安心してください。・・・それと、気晴らしの一つもしないと作業の効率悪いですよ？」
私の言葉に思い当たることでもあるのか、諦めたように苦笑いして彼はやっと筆を置いてくれた。
「・・・そうかもな。じゃあ、うまい茶を頼む」
「はい！」
その後、私たちは二人でお茶をしていたが「お団子のにおいがしたんで」と総司が近藤さんと共に現れ、今度は四人でお茶を楽しんだ。
この四人で過ごすのは本当に久しぶりで、とても楽しい時間だった。
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薄夜 - うん。面白いね。再新、頑張って (2014年10月10日 19時) (
レス) id: 3978161a67 (このIDを非表示/違反報告)
クルエル(プロフ) - 続編おめでとうございます！これからも更新頑張ってください♪(*^_^*) (2014年10月5日 23時) (携帯から) (レス) id: 3cb9714877 (このIDを非表示/違反報告)
まんさ(プロフ) - 練蓮さん» ありがとうございます(*^-^*)精一杯頑張らせていただきます！ (2014年10月5日 22時) (レス) id: 2db9cb813e (このIDを非表示/違反報告)
練蓮(プロフ) - 続編おめでとうございます！更新楽しみに待ってます(*^◯^*)頑張って下さい!!! (2014年10月5日 17時) (レス) id: ddc6e25d6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まんさ | 作成日時：2014年10月5日 14時
