関わり ページ2
ちゃんと着物を着るまで待っていた総司は、着終えた私に向き直って
「これは僕の独断ですけど・・・Aさんには、あの薬に関わって欲しくないです」
「関わって欲しくないって?」
「あの"羅刹"は、普通の人間とは違って簡単に倒せるような相手じゃないから、あれと戦ってAさんに怪我をして欲しくないんです」
「怪我・・・ねえ」
総司も皆も、私が怪我をしてもすぐに治る化け物だって事は知らないから仕方のない事だけど、気を遣われているのは少し寂しい。
改めて総司と向き合って、本心を言ってみた。
「ずいぶんと前からあれに関わってたんだから、今さらだよ。・・・それに、私は総司より強いんだけど?」
「うっ・・・それは試合の話で―――」
「試合で勝てなくてどう真剣で勝つの?」
「それは・・・でも!」
口ごもりながらも必死に私を説得しようとしている姿が可愛く見えて仕方がない。
夜中だとか気にせずに大笑いしていたら、さすがに総司は怒り出して「もういいですよ!僕がなんとしても護りますから!」と言ってドスドスと音を立てながら去っていった。
『―――今度は、僕がきっとAさんを護ります!』
昔にも、「護る」って言われたなー・・・。
私なんかよりも、もっと素敵で美人な女性なんてたくさんいるのに、どうして私と一緒にいたがるのかわからない。
結局そのまま襦袢に着替えて布団にもぐりこんだ。
月の光の届かない新月の夜、これからの私たちを大きく苦しめることになる物が持ち込まれたのだった―――。
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薄夜 - うん。面白いね。再新、頑張って (2014年10月10日 19時) (レス) id: 3978161a67 (このIDを非表示/違反報告)
クルエル(プロフ) - 続編おめでとうございます!これからも更新頑張ってください♪(*^_^*) (2014年10月5日 23時) (携帯から) (レス) id: 3cb9714877 (このIDを非表示/違反報告)
まんさ(プロフ) - 練蓮さん» ありがとうございます(*^-^*)精一杯頑張らせていただきます! (2014年10月5日 22時) (レス) id: 2db9cb813e (このIDを非表示/違反報告)
練蓮(プロフ) - 続編おめでとうございます!更新楽しみに待ってます(*^◯^*)頑張って下さい!!! (2014年10月5日 17時) (レス) id: ddc6e25d6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まんさ | 作成日時:2014年10月5日 14時