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隊服 ページ44

それからしばらくたった頃。

昼間の情報収集を終えて、屯所に戻る最中に呉服屋の丁稚(でっち)と見られるものたちが、次々に行李(こうり)を運び込んでいくのが見えた。

あの量だとおまささんのじゃなさそうだから・・・隊服かな?

門の前まで行くと龍之介と平助がおり、なにやら話していた。


「平助、あれって隊服?」

「おっ、Aお疲れ!あれ、隊服だぜ!」

「へえ・・・どんなものなんだろうね?」

「平助もAも聞いてないのか・・・」

「なんかすっげえ格好いいらしいぜ!せっかくだから、龍之介も見に来いよ!」

「お、おいっ・・・」


平助は龍之介の腕を引き、半ば無理矢理八木邸へと連れ込んだ。


広間にはすでに浪士組の面々が集まっていた。
彼らの前には隊服が入っているであろう行李がいくつも積まれている。

仕立てたばかりの着物独特の香りが部屋に充満している。
その匂いにあてられたのか、平助の気分の高揚っぷりが半端じゃない。

芹沢さんが「大坂出張の時に得た資金で作らせた」と言っている。
なんでも、「そろいの隊服を着たほうが浪士組の名を広めるのにいいのではないか」と思ってのことらしい。

発案者は芹沢さん・・・か。

皆そろった事を確認した新八が、開けてもいいかと尋ねている。
子供並みにはしゃぎたい気持ちはわかるけど、本当に大人気ないからやめて欲しい・・・。

そんな矢先、新見さんがなにやら嫌味を言っていたが、芹沢さんに否定されて焦っていた。
・・・ざまあ見ろ。



なんだかんだで、緊張気味の新八が行李の蓋を開けると浅葱色の、そでに染め抜きが施された羽織が出てきた。

平助や左之、新八はとてつもなくはしゃいでいた。

その後、試着をすることになり源さんが仕付け糸を切っていく。

羽織を着た新八が私のところにやってきて


「どうだA!俺様も、一段と男前が増しただろ!」

「・・・馬子にも衣装かな」
(※つまらぬ者でも外形を飾るとりっぱに見えることのたとえ)

「ぶふぅっ・・・しんぱっつぁん、かっ、かわいそうに・・・」

「ぶははははっ、新八、言われてんなっ」

「A、そりゃねえだろ・・・」


広間に平助と左之の笑い声がしばらく響いていた。

浪士組の今後→←小さな酒宴



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まんさ(プロフ) - MMさん» 面白いなんて、とても嬉しいです! (2016年3月10日 21時) (レス) id: ab7e40fe20 (このIDを非表示/違反報告)
MM(プロフ) - どっちも面白すぎて、ヤバイです(^O^) (2016年3月6日 23時) (レス) id: db2d6bf4c4 (このIDを非表示/違反報告)
まんさ(プロフ) - MMさん» こちらも見に来ていただけるとは!ありがとうございます! (2016年3月6日 23時) (レス) id: ab7e40fe20 (このIDを非表示/違反報告)
MM(プロフ) - 沖田かっこいい(#^.^#)小説めっちゃ面白い! (2016年3月6日 23時) (レス) id: db2d6bf4c4 (このIDを非表示/違反報告)
まんさ(プロフ) - はるかさん» ご指摘ありがとうございます!本編では"総司"のままだった気がしたのでそのままにしたのですが・・・。一応直しておきます!これからもこの小説を温かい目で読んでやってください(´ω`) (2015年3月25日 7時) (レス) id: 647a4018e9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まんさ | 作成日時:2014年8月14日 22時

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