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残酷 ページ31

「斬る」と宣言した彼を放って置くことなどできずに、私も彼に続くことにした。

確実じゃない情報だけで斬るのはただの隊規違反だ。
下手をすれば切腹が待っている。

―――総司も馬鹿じゃない。
殿内に「近藤さんたちにはもう恩義など感じていないのだ」と近づき、油断させてから直接情報を聞き出すつもりらしい。

私も共にいれば警戒される恐れがあるということで、私はちゃんとした町娘の装いで化け、共に殿内との会話を聞くということになった。



―――結果。

彼は近藤さんを殺害した後近藤派を潰し、いずれは芹沢派の連中も殺害、取り込むつもりだったようだ。

私たちはその場であらかじめ決めていた合図を送りあった。


内容は『殿内を斬る』こと。


私は先回りし、万が一にも彼が逃げ出すことの無いように待ち構えた。

斬る場所はあらかじめ決めてある。・・・橋だ。

橋なら逃げ道は2つ。
総司と私の二人がいれば逃げ出すことはまず不可能。






だから、彼を問題なく殺害することができた。







不気味な闇が広がる市中。
とある一本の橋にはその不気味さをいっそう引き立たせる光景が広がっていた。

―――いや、物体が転がっていた。


「お疲れ様」

「近藤さんたち・・・特にに土方さん、怒るだろうなー」

「・・・かもね」


目の前には殿内だった物体が、真っ赤な血を流しながら横たわっているのに彼女たちの会話には緊張感も、悔恨の念も何も感じられない。

ただいたずらをしたことを楽しんでいる子供のような楽しげで残酷な声音ばかりがその場に響く。


「・・・ん?」

「どうかしました?」

「ふふっ、新八の声がした。探しに来てくれたのかな」

「皆過保護だなあ・・・」


それからまもなく井吹たちがやって来る。

二人は仲間が来るまでずっと殿内だったものに視線を向けることなど無かった。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
文化祭とか色々終わったので、これからどしどし更新していきます!

お待たせして申し訳ありません・・・

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まんさ(プロフ) - MMさん» 面白いなんて、とても嬉しいです! (2016年3月10日 21時) (レス) id: ab7e40fe20 (このIDを非表示/違反報告)
MM(プロフ) - どっちも面白すぎて、ヤバイです(^O^) (2016年3月6日 23時) (レス) id: db2d6bf4c4 (このIDを非表示/違反報告)
まんさ(プロフ) - MMさん» こちらも見に来ていただけるとは!ありがとうございます! (2016年3月6日 23時) (レス) id: ab7e40fe20 (このIDを非表示/違反報告)
MM(プロフ) - 沖田かっこいい(#^.^#)小説めっちゃ面白い! (2016年3月6日 23時) (レス) id: db2d6bf4c4 (このIDを非表示/違反報告)
まんさ(プロフ) - はるかさん» ご指摘ありがとうございます!本編では"総司"のままだった気がしたのでそのままにしたのですが・・・。一応直しておきます!これからもこの小説を温かい目で読んでやってください(´ω`) (2015年3月25日 7時) (レス) id: 647a4018e9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まんさ | 作成日時:2014年8月14日 22時

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