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綺麗な剣 ページ17

壬生寺に行くと目に入るのは稽古に精を出す総司の姿。

息を殺してそっと物陰から様子をうかがう。


「くっ、はあっ!・・・・ふぅー」


一度息を整え、昼過ぎの試合でも用いた天然理心流の"平晴眼"の構えをとり、地を蹴る―――。

試合の時も感じたが、この技はかなり洗練されている。
間違いなくこの技は彼の特技と言えるだろう。

一度踏み込んだと思ったとき、すでに三撃繰り出しているように感じるほど、速さが尋常じゃない三段突き・・・。

―――彼の人間離れした素早い送り足と、重い木刀を操る技量があってこそ
成し得る技だと言える。


昔にも、彼の突きを見て綺麗だと思ったことがあるが、今はまた意味が違う。

昔は彼の突きの形が綺麗だと思ったけど、
今は剣と一体になって突きを繰り出す彼自身が綺麗だった。


さすがに、いつまでも盗み見するのはどうかと思って物陰から出て彼の元へ向かう。


「精が出るね」

「・・・天野さん、どうしたんです?」

「私も稽古しようと思ったんだけど・・・貴方の三段突きを見てたら、やる気失せちゃった」

「・・・それはすいません」

「責めてないからね?・・・ただ、昔の話とかしてみたくなっただけ」

「・・・」


稽古中だったのだから邪魔しちゃまずい。
わかっているはずなのに話しかけて、よくわからない事言い出して何してるんだろう。
・・・私らしくない。


「・・・なーんてね!稽古頑張るのもいいけど、無理しないように」

「あ―――」


総司が何か言いたげだったけれど、きびすを返して寺を後にした。

稽古を邪魔してしまった罪悪感と、話ができなかった寂しさが渦巻く。

久しぶりに会ったのに、まともな話なんてしてない。


「なんか、悲しいかも・・・?」


誰に向けたわけでもない言葉が、京の夜空に響いて消えた。




〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
シリアルになりました・・・

シリアスになりきれないし
溺愛シーン出てこないし・・・

2人はこれからどうなるんでしょう?

挨拶→←驚愕



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まんさ(プロフ) - MMさん» 面白いなんて、とても嬉しいです! (2016年3月10日 21時) (レス) id: ab7e40fe20 (このIDを非表示/違反報告)
MM(プロフ) - どっちも面白すぎて、ヤバイです(^O^) (2016年3月6日 23時) (レス) id: db2d6bf4c4 (このIDを非表示/違反報告)
まんさ(プロフ) - MMさん» こちらも見に来ていただけるとは!ありがとうございます! (2016年3月6日 23時) (レス) id: ab7e40fe20 (このIDを非表示/違反報告)
MM(プロフ) - 沖田かっこいい(#^.^#)小説めっちゃ面白い! (2016年3月6日 23時) (レス) id: db2d6bf4c4 (このIDを非表示/違反報告)
まんさ(プロフ) - はるかさん» ご指摘ありがとうございます!本編では"総司"のままだった気がしたのでそのままにしたのですが・・・。一応直しておきます!これからもこの小説を温かい目で読んでやってください(´ω`) (2015年3月25日 7時) (レス) id: 647a4018e9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まんさ | 作成日時:2014年8月14日 22時

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