忘我 (ページ47)

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『トト …？何て名前にしたの！？
アニ、まだ出生届は出してない！？
アニ、アニ、チャッカンマン！！
今はプロポーズしてて … そう。そう』

始まりだけは完璧だったミニョン

『ヌナ、俺と結婚してください』

「嫌です」

『… ヌナァ、』

「ミニョア、帰って」

冷たく突き放すことしかできない。

トトがぐずり始めて更に虚しくなる。

『ヌナ、こ、これ！見て！』

そうして目の前に無理やり掲げられたのは
妻になる人の欄だけが空の婚姻届…

保証人の欄には
ミニョンの所属事務所の代表取締役の名前と
ジョンウの名前があった。

そしてその欄の下には収まりきらなかった名前が
ズラリと書き連ねられてる。

仮にこれを出すとして
公的文書として処理されるのかな……

『ヌナのご両親も！俺の両親も！俺の会社の代表も！！
メンバーも！！！承知だから！！！！
だから、だから、！！ヌナ … お願いだよ ……』

「ミニョア、」

『子どもが … トトが、理由じゃない。
理由じゃないって言葉は間違ってるけど、
元から、本当に、！！
アニッ、近々チンッチャ、！！
プロポーズしようと思ってたんだ！！』

捨てられた子犬のような表情をするから、
嘘がつけないくせに狡いねって心の中で呟く。

『ヌナが、お嫁さんなんだ。
俺の …お嫁さんになってよ ……』