忘我 (ページ46)

今日:80 hit、昨日:83 hit、合計:94,096 hit

・ページ46

.

そういえば、
わたしが扶養手当のこととかを調べてた
と嘘をついた時にミニョンがギクっとしてた。

あの時は …

実は子どもの名前を考えてたんだよね。

ミニョンったらいつもみたいに
“『ぬぅなぁ〜そろそろ寝るよ〜！！！』”って
甘えた声色で叫んでくると思ったら、

背後に居たから萎縮しちゃった。

.

.

.

退院後、

居候先のルシー(ミニョンと共通の友人)宅に戻る。

トトが全然泣かず、
外の世界が大好きそうでホッとした。

「ただいま〜ルシー！トトだ … ょ？」

ルシーは今日、
［予定があるから迎えに行けない］とわたしに言った。

サプライズしてくれるのかな？

ウキウキ！

トトも喜ぶ！！

つい数秒前まではそうだったんだけど……

『아니,진!!짜!! 미안한데…!! 나랑 결혼해줄래요…!?(アニ、チンッチャミアナンデ…!! 俺と結婚してくれませんか…!?)』

目の前に飛び込んできたのは
片膝をついてわたしに指輪を差し出してる
スーツ姿のミニョン……

思わずこの場に姿を一向に現す気配がない
ルシーを疑ってしまった。

「ミニョア…」

そのタイミングでスマホにメッセージが届いた。

“《マークの執念だからね。わたしを疑わないこと。
だから言ったじゃない？
マークに伝えないのは
ナンセンス(どうせ捕まる)よってね》”