忘我 (ページ3)

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［中学の後輩こないだ韓国に移住してきたんだけど、
その子ね確かギター弾けたはず！］

「…え、聞いてくれるの？」

［向こうも韓国語スムーズに話せるようになりたいだろうし聞いてみるわ！］

「…？てことは韓国語は初級くらい、？」

［でも親は韓国人だから少しは話せると思うよ］

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『アニョハセヨ… イ・マクイムニダ…』

数日後に出会った彼は新品のブレザーを着ていた。

「こんにちは〜 Aです！」

『あ… ネ… Aヌナ…』

ケースに入ったギターを背負ったまま
深くお辞儀をしてくれた。

お陰でそのギターは机に当たってしまった。

『ぉー… 初めてやりますか？ギター？』

「ううん… 初めてではないんだ」

『どのくらいギターやってないですか？』

「中学の時が最後だから… 2,3年前かな…」

『わかりました！まずギターの持ち方からです！』

マクくんはギターケースを開けてギターを取り出した。

『あの… 右メインですか？左メインですか？』

聞き方的に利き手を聞かれてる気がした。

「右メインだよ」

『わかりました！あ、ヌナ！その前に座り方です！』

夕日に照らされてる放課後の教室で

わたしは年下の男の子からギターを教えてもらってる。

早くギターを弾けるようになりたい一心で。