忘我 (ページ17)

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『あーい、 …寝るわ』

家に着いてそのままベッドに直行せずに
ちゃんとシャワーとか浴びてくれたミニョンくん

『A〜どこで寝る？』

「わたしソファ、！」

『ぉー俺もソファにしようと思ってたんだけど』

「じゃあ、ジャンケンする？」

既にソファを陣取って
膝立ちで『マクがここで寝るもん』してる。

『アニィ…
家の主人なんだから当然ベッドで寝るでしょ！』

「いや、わたしはお客さんをベッドで寝かせるのが
当たり前なんだけど…」

流れる沈黙。

『そういうことじゃなくて！』

「なに、？」

『ぁー Aは女の子だから…
ちゃんとしたとこで寝てほしい… わぁ、わお…』

顔を掌で覆ってるミニョンくん

『とにかく！そう言うことだから！
早くベッド行って、！おやすみ〜！！！！！』

背中を押されて強制的におやすみなさい〜

．

．

暫くはガサガサ言ってた居間も

数分すればピタッと音が止んで

ミニョンくん寝れたんだってそれだけで嬉しくなる。

あれ、わたし…

純粋に今、凄い状況下に居ない？

わたし、推しと一緒にお泊まりしてるんだよ？

しかもわたしの家で…

ほんの少しだけよからなことを考えてしまうのは

恋をしてる女の性なのかな……

わたし、
酔ってるミニョンくん見て

推しなんて言えなくなっちゃったんだ……

「すき … なんだ、」

長いこと見ないようにしてた

コトコトコトコト温めてきた気持ち。

誰の迷惑にもならなくなった今、
わたしはもうそれを見て見ぬ振りしなくてもいいよね…？