恍惚 (ページ41)

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．

マークさん、！わたしに会えない間に
コーヒー飲めるようになったんですね、！

って褒めてくれると思ってた。

事実、このヌナから応援されれば
飲んでみようと思えるんじゃないかって思ってた。

そしたら、

このヒョンコーヒー飲んだことないなんて
もう言われないのになぁ…… 困った困った。

「おすすめは… うーん…
たまには甘いのとかどうですか、？」

『甘いの… 今運動終わりで… 控えたいかも…』

「それならティー系にしましょう！」

『ヌナのオススメに期待しちゃおうかなぁ』

「任せてください！番号札どうぞ、！」

仕事をしてるヌナは

会話をする時のゆっくりで、穏やかな印象はなく

テキパキと動いていて、
またそれがギャップを見出してる。

．

「… ま、くさん〜 …！できました、！」

かっかすの、極限まで小さくした声で叫ぶヌナ

僕の番号忘れちゃったのかな？

『ヌナ、ありがとうございます』

「マークさんアレルギーとか大丈夫ですかね、？」

『ケチャップさえ入ってなきゃ、大丈夫です』

「ケチャップ入ってる飲み物なんてあるんですかね…？」

『っ、あーごめんなさいヌナ！
ケチャップなんて、どうしたんだろ俺』

「ケチャップが嫌いなんですね、？
このティーには入ってないので安心してくださいね」

長く立ち話をしていたら外にファンが集まってきて
仕方なく退散することになった。

『ヌナ、また来ます』

「マークさん、！これ、持ってってください、！」

土壇場で渡されたメモ書きをポケットに入れて
俺はカフェを後にした。